キルギス共和国の観光情報 l 面 積‐199,900km2 l 人 口‐500万 l 言 語‐キルギス語(国語)、ロシア語(公用語) l 首都‐ビシュケク l 国家元首‐大統領 l 通 貨‐単位:ソム
キルギス共和国は多くの観光要素を秘めており、まだまだ開発の余地が残された国です。
以下の観光要素は現在のキルギス共和国観光において最も人気のある分野です。 1.リゾート・レクリエーション 2.アドベンチャーツアー 3.シルクロード観光 4.エコロジーツアー 5.ビジネスツアー
ビジネス29%、レジャー(レクリエーションおよび休暇) 64%、医療療養(メディカル・トリートメント) 4%、その他3%
1.リゾート・レクリエーション観光 国内には14箇所のリゾート・レクリエーション地区があり合計327軒のペンション(ホテル)およびホリデーホーム(保養施設)、83軒のサナトリウムがあります。
イシククリ湖周辺は綺麗な砂浜、クリスタルのように透明度の高い湖水、湧き出るミネラル水、そして周囲の山々の景色と穏やかな海洋気候などの自然と調和し、雄大なリゾート地区を形成しています。そこでは各種(泥・温泉・ミネラルなどの)トリートメントも行えます。 レクリエーションと休暇で訪れる観光客の約80%はCIS諸国からの観光客で、その国別内訳はロシア(10%)、カザフスタン(82%)、ウズベキスタン(8%)となっています。
2.アドベンチャーツアー 現在以下の施設があります。 l アルペン・ツーリストセンター‐19 l キャンプサイト‐ 4 l 登山用ルート‐51
2003年6月、第12回「Raid Gauloises」マルチスポーツ世界大会がキルギス共和国主催で開催されました。この大会には13ヵ国から39チームが参加しました。
国土の93%以上が海抜1000m以上の高地で、ヒマラヤやパミール山脈に次ぐ7000m級の山々(ポベダ山‐7,439m、レーニン山‐7,134m、カンテングリ山‐7,010m)を有しています。国内最長の氷河のひとつであるイニルチェック氷河は、とても興味深い観光ポイントのひとつです。自然の山々の景観は、ダウンヒルスキー、登山、ラフティング、トレッキングなどのために今後も開発できる可能性があります。
3.シルクロード観光 キルギス共和国はシルクロードの中心地で、パミール〜アライルートのほか北と南にそれぞれ1本ずつ、合計3本のルートが通っています。
キルギス共和国にはシルクロード沿いに多くの歴史的な建築物があります。例えば、マナスグンボス(墓)、タシュラバット(隊商の宿泊施設)、ブラナタワー、サイマル・タッシュの岩絵、スライマン・トゥ考古学博物館、ウズゲンの建造物、シャッフ・ファジル霊廟などがあります。中央アジアの古代都市オッシュにあるスライマン・トゥ山は国内や外国の巡礼者にとって神聖な場所とされていました。そして現在も巡礼者や観光客にとって神聖視されています。シルクロードは東西貿易の発展だけでなく、キルギス人と諸外国との文化的交流に大きな貢献を果たしました。
キルギス共和国建国2200年 2002年12月20日にキルギス共和国の発議で、第57回国連総会で『キルギス共和国の年に関する決議』が審議されました。古代から現代の歴史家の資料をもとにして、現代のキルギス共和国の歴史家が徹底的に研究したところによると、『キルギス』という国は紀元前3世紀に出来ていたことが分かりました。
4.エコロジーツアー キルギス共和国の自然は多様な豊かさを持っており、以下の保護地区を有しています。 l 国立公園‐ 8 l 自然保護地区‐ 6 l 生物保護地区‐ 3 l 国家森林保護地区‐10 l 国家植物保護地区‐23 l 狩猟保護地区‐16 l 狩猟サービス会社‐ 6 l 複合狩猟保護地区‐ 2 l 自然公園‐ 6
アレクサンダー大王が好んで食べた果物Arslanbapは、キルギス共和国の南に3000年以上前からウォルナッツの森として残存します。国の北方にはきれいで健康に良い天山樅の森林、セミョノワとど松、長生きするアルチャ、そしてピスタチオやアーモンドなどのナッツ類があります。またここにはピッポフェや黒カーラント、野生のばら、すいかずらなどが自生している世界で一番広い野生植物林があります。 生物学者によってキルギス共和国に自生している200種類以上の薬用植物や100種類以上のきのこが確認されています。
キルギス共和国は自然の中に生育している動物や植物が多くあり、中央アジアの中でも最も自然の美しい場所として知られています。その中には500種類の脊椎動物、83種類の哺乳類、368種類の鳥類、33種類の爬虫類、4種類の両棲類、75種類の魚類、300種類の虫が確認されています。
またキルギス共和国はマルコポーロと呼ばれている大ヤギや、スノーレオパード(白豹)の生息が確認されている世界でも珍しい国のひとつです。キルギス人はもともと遊牧民族で、昔から狩猟を行っていました。当時はベルクットや鷹などの鳥を使う狩猟も行っていました。現代では鷹匠が行う狩猟はとても珍しいものです。狩猟の季節はその獲物によって9月から2月まで解禁され、獲った獲物はその場で解体されます。また観光客に対しては狩猟許可証書と、獲物を搬送するのに必要な書類が発行されます。
キルギス共和国にはまだまだ人が入ったことのない、自然の場所がとてもたくさんあります。その人跡未踏の地を守るために、国では動物保護区域や自然保護区域を定めています。
5.ビジネスツアー 東西の中央に位置する地理的要因や資本主義へ制度改革により、キルギス共和国は各種国際会議やワークショップ、シンポジウムや展示会などに最適な場所となっています。ビジネス旅行客の40%はCIS諸国からの来ており、60%は他の国からのビジネス旅行客です。ほとんど全てのビジネスミーティングや国際会議、コングレス、シンポジウム、ワークショップなどはイシククル地区で開催されています。
伝統的なスポーツ及びゲーム キルギスの伝統的なスポーツ及び競技は非常に興味深いものがあります。皆さんはただ見るだけではなく、自分で参加して体験することができます。一番有名で一般に知られている競技は馬術と競馬である。キルギス人は生活の中で、子供の時から馬に親しんでおり、皆素晴らしい騎手になります。20〜30kmの競馬「アット・チャビッシ」、「ジョルゴ・サルッシ」、「オオダルッシ」には騎手としての力量、勇敢さに加え、如才さが必要です。そしてキルギス共和国で最も憧れの的になっている競技は、「ウラック・タルティシ」あるいは「コック・ボル」という競技です。また「キズ・クウマイ」というとても面白い競馬は、もともと若者の中で普及されてきました。
伝統的な料理 キルギスの料理は外国人にとって特別の興味をそそります。伝統的な料理の特徴は、料理は全部自然食品で作られているということです。一番良く使われている具は、肉、牛乳、野菜、果物、そして小麦粉で作ったものです。また、キルギスでとても美味しい飲物は馬の牛乳から作られビタミンが多く体にも良い飲物です。
キルギス共和国の観光 2001年には観光を国の経済発展の重要課題にし、大統領の名のもとに国を挙げて観光開発を支持し、2002年にはUNOの『世界山の年』をスローガンに観光開発に力を入れています。観光分野における我が国の考え方の枠組みを作り、さらに将来における観光開発へ繋ぐために2010年までの観光開発プログラムを策定しています。現在はこれらの内容に対する修正や補足を行なっており、観光開発の全ての条件などを規定しています。1999年にキルギス共和国の観光に関する法律が採択されました。観光業に関するライセンス手続に関しては2001年以降中止となっています。
マーケティング 国内観光の促進および世界の観光市場にキルギス共和国の観光イメージを植え付けるために、キルギス共和国建国記念2200年の行事の中で、宣伝情報やマーケティング活動を行っています。
第12回「Raid Gauloises」マルチスポーツ世界大会の決勝が18ヵ国から39チームを迎えキルギス共和国で開催されました。このような世界大会にキルギスチームが参加することにより、キルギス共和国が世界に知られるようになりました。このイベント開催により外国人観光客、特にアドベンチャーツアー客の増加が期待できます。14ヵ国の言語で42チャンネルの放送局が延べ300時間生放送を行い、その他ラジオ、マスコミそしてインターネットを通じてこの世界大会が知られることになりました。さらに、韓国のKBS-TVはキルギス共和国の人々、伝統、文化、習慣そして、伝統競技の「Kok-Boru」などを2本の映画に制作して、韓国、米国、日本や中国などでキルギス共和国を観光の国として世界中に紹介しました。キルギス共和国の観光映像は日本のNHKの放送網により、日本を含めてアジアは勿論のこと、米国、環太平洋諸国に放映されています。また日本のフジテレビを通じて、キルギス共和国の伝統的なスポーツを世界に紹介しました。
年間を通じてキルギス共和国が参加している主な観光に関する国際会議や、観光フェア、観光展示会には、ITBベルリン観光会議、WTMロンドン会議、マドリッドで開催されたFITUR更に、アムステルダム国際フェアその他、シカゴ、クアラルンプール、イスタンブール、アンカラ、モスクワ、エカテリンブルグ、ノボシビルスク、キエフ、アルマティそして、タシュケントなどがあります。イシククリ国際観光フェアは毎年実施されており、旅行販売促進に大きな役割を担っています。
1997年〜2003年の観光業のGDPに占める割合(単位:%)
1997年〜2003年の外国人観光客数(単位:1000人)
1997年〜2003年の外国人観光客からの収入(単位:百万ドル)
税 金 観光に関する税金は1996年6月26日発行された税法第25号によって定められています。
所得税 1月〜12月の年間所得(利子は含まず)の合計に対して課税されます。
消費税 すべての商品(輸入品を含む)に対して20%課税され、輸出品には消費税は課税されません。
法人税 全ての法人はその利益の20%に対して課税されます。
土地税(不動産税) 不動産に関する税金は、毎年国会の議会において法律を制定した後、人民代表大会においてその法律の承認を得てから施行されます。
地方税と租税 地方税と租税は地方自治体の定めた条件により、地方自治体において徴収されます。その税額は各地方自治体が独自定めます。
入国ビザ取得規則 入国ビザ取得規則は一般的に定められています。ウズベキスタンとトルクメニスタン以外のCIS諸国とトルコ、中国、マレーシア、日本、さらに公用旅券を持っている先進国の人々は入国ビザは必要ありません。キルギス共和国の入国ビザは、外国にあるキルギス共和国大使館および領事館にて発行されます。キルギス共和国の大使館のない国々の場合には、カザフスタンおよびロシア領事館や大使館にて発行しています。2003年4月15日に発効されたキルギス共和国法第213号に標記されている以下28の国々に関しては、キルギス共和国到着時にマナス空港および外務省にて、登録せずに1ヶ月間滞在有効の入国ビザを取得することができます。入国ビザ取得費用はそのビザの種類により30ドル〜150ドルです。
内務省では外国人登録のための登録手続の簡素化を行っています。外国人登録証はホテルや国境でも登録することができます。
外国からの直接投資 キルギス共和国内の外国人投資家は、2003年3月27日に制定された「キルギス共和国投資に関する法律第66号」によって規制されています。
外国人投資家の特典 外国人投資の為に自由主義的な規則や条件が決まっています。 外国人投資の為に国内経済のあらゆる部門が開放されています。 投資者の完全保護 投資の国有化および法律の変更による不利益から保護します。 国の規則 地域限定投資の要求はしません。 無制限の利益償還
現在外国投資を促進するプログラムがあり、その目的はそれらの投資を阻害するような要因を排除し、投資を行いやすい環境を作ることにあります。投資の自由を妨げたり、起業活動を制限したりする新しい法律を作ってはいけない、ということも規定しています。
キルギス共和国観光ビジネス開発には、イシククリ州にあるタムチという町にある空港の「国際空港化に関する改修プロジェクト」が、イシククリ地域の国際化およびシルクロードの研究のためにも大きな役割を与えています。キルギス共和国観光スポーツ委員会と、清水建設および丸紅の間に「国際空港化に関する改修プロジェクト」の協力に関する新しい契約が結ばれている。さらに日本政府からもこの件に関し、無償援助の約束がされています このプロジェクトの実現はイシククリ・レクリエーションゾーンに新しい国際空港が誕生するということです。
1999年〜2002年の観光部門における外国直接投資額(単位:1000ドル)
1999年〜2002年の観光部門におけるCIS諸国からの外国直接投資と CIS諸国外からの外国直接投資の比較(単位:1000ドル)
上段:CIS諸国から 下段:CIS諸国外から
民間企業 1998年1月12日に制定された 「キルギス共和国国有財産の民営化に関する法律」 第1385−Ⅻ号によって制限されています。
リゾートとサナトリウムの民営化の推移(1997年〜2003年)
民営化は入札や競売または直接取引により行われています。
競売条件と規則 · 物件に対する入札 · 投資額 · 企業の業務内容の保護 · 労働者の地位保全 · 環境保全基準
|
©社団法人 ロシアNIS貿易会 無断転載を禁じます |