ロシア東欧貿易調査月報 1994年3月号 |
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ロシアのエネルギー・バランスの現状と展望
1. ロシアのエネルギー市場形成の現段階における傾向
2. 2010年までのエネルギー資源の生産見直し
3. 2010年までの燃料消費見通しおよびロシアの輸出力
資料紹介
本稿は当研究所の依頼により、ロシア科学アカデミー経済研究所のS.X.ベロワ部長(経済学博士候補)およびG.N.ゾテエワ主任(同)が調査・執筆したものである。
ロシアのエネルギー資源の需給事情は、国内経済はいうまでもなく、対外経済関係にもいちじるしい影響を与える。ここでは石油、ガス、石炭資源につき、需給の現状、2010年までの生産予測および輸出の可能性が検討されている。
アムール州経済と自由経済地域発展構想
―アムール総合研究所 V.N.セバスチヤノフ部長講演会より―
1. アムール州の概要
2. アムール州の資源および産業の現状と問題点
3. アムール州の対外経済活動
4. アムール川の橋の建設と自由経済地域発展構想
はじめに
当会では、アムール総合研究所よりビクターN.セバスチヤノフ部長を招いて、3月24日、講演会を開催した。ここではその内容を紹介する。
セバスチヤノフ氏は、モスクワ大学で経済地理を専攻、アムール州政府勤務を経たあと、現在はプラゴベシチェンスクの自由経済地域開発会社の社長を兼任している。同氏は経済政策、経済実務にと幅広い見識を有している。アムール州は海に面さない唯一の極東の州であるが、極東地域から出荷される木材の約20%はアムール州産であり、ハバロフスクに次ぐ輸出木材産地となっている。現在、州行政府は積極的に主要プロジェクトを歓迎しており、合弁企業の設立を奨励している。また、貿易面では、中国が主なパートナーであり、アムール州の輸出入の約8割は中国との取引による。アムール州は国際交流のみならず、アジア太平洋地域、とくに日本との経済交流に強い関心を抱いている。しかしながら、日本にとってアムール州は未知の存在であり、アムール州の経済状況や投資環境はほとんど知られておらず、セバスチヤノフ氏の報告は貴重な情報と言えよう。