ロシア東欧貿易調査月報 1996年8月号 |
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1995年のロシア連邦の外国貿易統計
1. 1995年のロシアのグループ別外国貿易高
2. 1995年のロシアの国別外国貿易高(CIS諸国を含む)
3. 1995年のロシアの商品グループ別輸出入高(CIS諸国を含む)
4. 1995年のロシアの商品グループ別輸出入高(CIS諸国を除く)
5. 1995年のロシアの商品グループ別対CIS諸国移出入高
6. 1995年のロシアの主要商品の国別輸出高(CIS諸国を含む)
7. 1995年のロシアの主要商品の国別輸入高(CIS諸国を含む)
8. 1995年のロシアの主要貿易相手国との商品グループ別輸出入高(CIS諸国を含む)
はじめに
当会モスクワ事務所でこの度、ロシア連邦国家関税委員会の『口シア連邦の外国貿易通関統計(1995年報)』を入手したので、ここにその一部を紹介する。
なお、第2表および第8表では、各地域内の国の順序はロシア語のアルファベット順によるものである。また、第6表、第7表の主要商品の国別輸出入高の国の順序は、金額が多い順であり、必ずしも数量の多い順ではない。さらに、各商品項目の貿易相手国に「日本」が出てきた場合は、その金額・数量にかかわらず、表中に日本の項目を入れた。ただし、主要貿易相手国にもかかわらず、今回の統計にはベラルーシのデータは第6表〜第8表には含まれていない。また、ダイヤモンド、原子炉の国別輸出高は発表されていないが、1994年の統計に掲載されなかった「武器・銃砲弾およびこれらの部位分品・附属品」の項が本統計では掲載されている。
膨張するロシア債券市場
1. 国債市場への内外資金の導入
2. 外貨建て内国債(タイガ・ボンド)市場にもピラミッド構造が誕生
1995年からロシアでは、国庫の財政赤字の補填を中央銀行からの借入によることを完全に停止し、それに代わる補填源として、国際金融機関からの借入と内国債(おもに短期国債)を当ててきた。
利回りがきわめて高いこと、および投資対象の不在を背景に、国内の遊休資金が国債市場に殺到し、その結果赤字補填源に占める内国債の割合が国際金融機関からの借入の割合をオーバーするまでになった。一方、台所事情の苦しい政府は、短期国債の償還を新たな国債の追加発行によって行うことを余儀なくされ、それにともなって対内債務が膨張し続けた。
このため、政府は加熱気味の国債市場を冷却すべく、外国投資家の誘致の強化とロシア商業銀行への国債の一定割合での強制的引き受けという措置に踏み切った。
これらの措置が、政情の安定化を必須条件として今後一定の効果をあげるとしても、所詮は一時凌ぎの感はぬぐいきれず、歳入の安定的確保に向けた抜本的な方策が必要となろう。
本稿は、財政赤字の補填策としての内国債の発行の現状と問題点を考察したものである。
本稿執筆者は、当会ロシア東欧経済研究所次長坂口泉である。