ロシア東欧貿易調査月報 1999年3月号 |
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北東アジアにおける国際経済協力
―現状と展望―
当会ロシア東欧経済研究所 所長
小川和男
1. 日本海は国際協力と共生の内海に変容
2. 多国間経済協力具体化の条件
3. 日ロ経済関係拡大の展望と極東地方の役割
4. ロシアの経済制度改善と確立への期待
既報のとおり、当会ロシア東欧経済研究所の小川和男所長に対し、ロシア科学アカデミー極東支部経済研究所より、名誉博士号が授与された。(当会『調査月報』1999年1月号)。
本稿は、名誉博士号授与を記念して、1999年3月10日、ロシア極東地方ハバロフスク地方議会議事堂において、P.ミナキル極東支部経済研究所所長とレベンターリ・ハバロフスク地方経済担当第一副知事の司会のもとに、小川所長が行った講演の要旨である。
ベラルーシの対ロシア経済関係の実相(2)
―秘められたコメコン再興の野望―
在ベラルーシ共和国日本大使館専門調査員
服部倫卓
3.エネルギー分野に見るベラルーシの対ロ経済依存
4.結びに代えて―ロシア・ベラルーシ連合はどこへ行く―
資料紹介
エリツィン・ロシア大統領の1999年年次教書
1.エリツィン大統領の教書演説(1999年3月30日)
2.ロシア連邦大統領1999年度年次教書―時代の境目のロシア(ロシア連邦の国内情勢と政策の基本方向)―
エリツィン・ロシア大統領は、3月30日、1999年の年次教書を発表し、上下両院議員を前に教書演説を行った。エリツィン大統領による教書としては、これが最後のものとなる。今回の教書の発表は、例年に比べ大幅に遅れた。昨年8月の金融危機について多くのページが割かれ、そこから教訓を引き出そうとしているが、具体的な経済戦略は描ききれていない。政治的には、今年12月に予定されている総選挙に焦点が当てられている。国力の低下を認めざるを得ないなかで、ロシアの国際的ステータスだけは維持し続けたという思惑が見え隠れしている。
以下、1.で教書演説を、2.で教書全体をそれぞれ全文翻訳して紹介する。テキストは教書演説がエリツィン大統領のURL(http://www.gov.ru/page1.html)、教書は『ロシア新聞』(1999.3.31)である。