ロシア東欧貿易調査月報 2003年3月号 |
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2002年の日ロ貿易
Trade between Japan and Russia in 2002
ロシア東欧経済研究所 調査役
服部倫卓
はじめに
2.Trade between Japan and Russia in
2002(A Summary in English)
3.図解で読み解く日ロ貿易のトレンド(Japan-Russian Trade in Figures)
(第1表)日本の貿易に占めるロシアのシェア(Table 1. The Share of Russia in Japan's Trade turnover)
[第1図]日ロ貿易の推移(Fig.1.
Japan-Russian Export-Import Turnover)
[第2図]乗用自動車の輸出(Fig.2. Export of
Motor Cars)
[第3図]タイヤ(新品)の輸出(Fig.3. Export of
New Rubber Tyres)
[第4図]設備投資関連の機械の輸出(Fig.4. Export of
Plant & Equipment Investment Related Machinery)
[第5図]鉄鋼の輸出(Fig.5. Export of
Iron and Steel)
[第6図]白金の輸入(Fig.6. Import of
Platinum)
[第7図]パラジウムの輸入(Fig.7. Import of
Palladium)
[第8図]ニッケル地金の輸入(Fig.8. Import of Nichel)
[第9図]アルミニウム及び同合金の輸入(Fig.9. Import of Aluminium and Alloyed)
[第10図]魚介類、木材、石炭の輸入(Fig.10. Import of Fish,
Timber and Coal)
Table 2. Japan Export to Russia for 2001〜2002
Table 3. Japan Import from Russia for
2001〜2002
はじめに
当会では毎年、財務省発表の貿易統計にもとづいて、日本とロシア間の貿易の輸出入商品構成をまとめて発表している。2002年の日ロ貿易に関する詳しいデータも、本号の巻末に採録されている(「統計特集」の第1〜6表参照)。本稿は、これらの統計資料にもとづき、日ロ貿易の最新の動向に、データ面から若干の分析を加えることを試みるものである。なお、以下は『ロシア東欧経済速報』(2003年3月25日号、No.1256)で発表した拙文に加筆を施し、新たにいくつかの図解を加えたものである。例年どおり、英文の要約も作成した。
言うまでもなく、生産拠点の海外移転に代表される日本企業の活動の国際化に伴い、第三国の介在する取引が増大しており、もはや日ロ貿易は二国間の通関統計だけでは評価できない時代に入っている。しかし、同統計が日ロ経済関係の動向をフォローするうえで最も重要なバロメーターである事実に変わりはなく、それを分析する意義も依然として大きいものと考える。ただし、筆者の力量不足から、本稿がもっぱら数字面での吟味にとどまっている点に関しては、ご容赦願いたい。
ロシアの地方企業の状況
━ロストフ州とイルクーツク州を訪ねて━
ロシア東欧貿易会 モスクワ事務所 副所長
D.ヴォロンツォフ
はじめに
1.ロシア南部の状況 ―軽工業の浮揚は経済改革の次の段階か?―
2.イルクーツク州:日本から3,000kmの距離にある近い隣人
3.優良企業:新しい潮流の経営者
4.「計画」の過去と「市場」の未来との間で苦悩する企業
5.トンネルの終わりで光は見えたのか?
6.共通する問題とその度合い(筆者の評価)
はじめに
ロシア東欧貿易会は、日本政府の対ロシア技術支援の一環として、ロシアの製造業分野の中小企業にコンサルティングを提供する事業を実施している。2003年3月前半、2つの代表団がロシア連邦の2つの地域、ロストフ州とイルクーツク州を訪れた。筆者は両代表団の一員として、両地域の計12の企業を訪問し、内部からそれらの企業の雰囲気を感じ取る機会を得た。
本稿では、これらのコンサルティング対象候補企業を視察して得た感想を述べることにする。これらの候補企業を選定したのは、両州の行政府である。最終的にどの企業をコンサルティング対象企業に選ぶかは、現在ロシア東欧貿易会と代表団に参加した日本のシンクタンクが共同で検討中であり、本稿執筆時点ではまだ最終的な結論が出ていないが、それぞれの州で1つの企業が選定され、2003年度中に日本の専門家による直接的なコンサルティングが実施される運びとなる。12企業の概要は、第1表のとおりである。