ロシア東欧貿易調査月報

1995年1月号

 

T.2000〜2005年のロシア連邦の対外経済関係発展の予測

U.中ロ国境貿易の現状と展望

 ―黒龍江省辺境経済管理局副局長・馬興利氏講演会より―

V.旧ソ連諸国の指導部人事一覧

◇◇◇

旧ソ連・東欧貿易月間商況1994年12月分)

旧ソ連・東欧諸国関係日誌1994年12月分)

CIS・東欧諸国・モンゴル輸出入通関実績(1994年9月および1〜9月累計)

 

 


 

2000〜2005年のロシア連邦の対外経済関係発展の予測

   

1.  2000〜2005年のロシア連邦の輸出入別対外経済関係発展の予測

2. 2000〜2005年のロシア連邦の地域別対外経済関係の予測

3.2000〜2005年のロシア連邦の外国における施設建設・近代化・運営の技術協力実施の予測

 

資料紹介

 当会モスクワ事務所は1994年9月に出されたロシア連邦対外経済関係省の提案「2000〜2005年のロシア連邦の対外経済関係発展予測」を入手したのでここに紹介する。

 この予測は、輸出入別、地域および国別の対外経済関係、ロシアの外国に対する経済協力に関して述べている。現在の問題点を考慮しつつ、これからの発展の方向について予測しており、今後のロシアの対外経済関係政策の方針を示すものとなろう。

 


 

中ロ国境貿易の現状と展望

―黒龍江省辺境経済管理局副局長・馬興利氏講演会より―

 

1.黒龍江省の経済地理

2.中ロ国境貿易

 

はじめに

 当会では、中国・黒龍江省より馬興利・黒龍江省近辺経済貿易管理副局長を招いて、11月17日、アルカディア市ヶ谷私学会館にて講演会を開催した。ここではその内容を紹介する。

 1990年代に入り、黒龍江省をはじめとする東北3省(他に遼寧省と吉林省)とロシア極東地方との経済関係はますます深まった。1990年以降、中ロの貿易額は急速に増加してきており、ロシアにとって中国はドイツにつぐ第2の貿易相手国として位置づけられている。中ロ貿易の約2分の1は約3,000kmに及ぶ国境をはさんだバーター取引による国境貿易(辺境貿易)である。1993年の黒龍江省の対外貿易総額の70%を対ロ国境貿易が占めた。しかし、1994年1月28日からロシア政府が中国人のロシア入国者に対してビザ取得制度を導入したため、人的往来が激減し、バーター取引も減少した。はたして、中ロ国境貿易の低迷は、中国とロシアの経済関係にどのような影響をもたらすのか。これは、当事者のみならず、両国と関係する日本の経済界にとっても着目すべき問いかけである。

 馬氏は辺境経済貿易管理局副局長として、中ロ国境貿易の現状を目の当たりにし、その第一線で活躍している。講演では、中ロ国境貿易の変遷、その役割、特徴、問題点を詳細に説明し、さらに、冷静な現状分析と現実的な展望について専門的な意見を紹介されている。中ロ国境からの現地の情報を取り入れた馬氏の講演は、日本では紹介されることの少ない貴重かつ重要な報告である。

 


 

旧ソ連諸国の指導部人事一覧

 

     1.     アルメニア共和国(1994年11月現在)

     2.     アゼルバイジャン共和国(1994年11月現在)

     3.     ベラルーシ共和国(1994年10月現在)

     4.     カザフスタン共和国(1994年10月現在)

     5.     キルギスタン共和国(1994年10月現在)

     6.     モルドバ共和国(1994年12月現在)

     7.     ロシア連邦(1995年1月13日現在)

     8.     タジキスタン共和国(1994年12月現在)

     9.     トルクメニスタン共和国(1994年11月現在)

10. ウクライナ共和国(1994年1月現在)

11. ウズベキスタン共和国(1994年12月現在)

12. グルジア共和国(1994年11月現在)

13. エストニア共和国(1994年11月現在)

14. ラトビア共和国(1994年11月現在)

15. リトアニア共和国(1994年12月現在) 

 

はじめに

 旧ソ連諸国の人事情報は日本では入手が困難であるが、このたび、当会モスクワ事務所で財モスクワの旧ソ連各国大使館より指導部人事一覧を入手したのでここに紹介する。

 なお、以下に紹介する指導部人事一覧に掲載された省庁、国家委員会は大臣および議長の就任が確認されているものであり、必ずしも全ての省庁、国家委員会をカバーするものではない。なお、空席が明らかなポストについては「未定」と記した。