ロシア東欧貿易調査月報

1995年8月号

 

T.1994年のロシア連邦の外国貿易統計

U.1994年のロシアの国際収支

V.第25回ロシア東欧貿易会定時総会報告(概要)

W.ロシア産業・貿易情報

◇◇◇

旧ソ連・東欧貿易月間商況1995年7月分)

旧ソ連・東欧諸国関係日誌1995年7月分)

 

 


 

1994年のロシア連邦の外国貿易統計

1.   1994年のロシアの地域別外国貿易高

2.   1994年のロシアの国別外国貿易高(CIS諸国を含む)

3.   1994年のロシアの商品グループ別輸出入高(CIS諸国を含む)

4.   1994年のロシアの商品グループ別輸出入高(CIS諸国を除く)

5.   1994年のロシアの商品グループ別対CIS諸国移出入高

6.   1994年のロシアの主要商品の国別輸出高(CIS諸国を含む)

7.   1994年のロシアの主要商品の国別輸入高(CIS諸国を含む)

8.   1994年のロシアの主要貿易相手国との商品グループ別輸出入高(CIS諸国を含む)

 

はじめに

 当会モスクワ事務所でこの度、ロシア連邦国家関税委員会の『ロシア連邦の外国貿易通関統計(1994年報)』を入手したので、ここにその一部を紹介する。本統計は、当月報1994年7月号に掲載した「1993年のロシア連邦の外国貿易統計」(ロシア統計国家委員会が発表したデータをもとに作成されたもの)とは異なり、CIS諸国との貿易も含まれている。本稿で紹介した統計は以下のとおりである。

(第1表)1994年のロシアの地域別外国貿易高

(第2表)1994年のロシアの国別外国貿易高(CIS諸国を含む)

(第3表)1994年のロシアの商品グループ別輸出入高(CIS諸国を含む)

(第4表)1994年のロシアの商品グループ別輸出入高(CIS諸国を除く)

(第5表)1994年のロシアの商品グループ別対CIS諸国移出入高

(第6表)1994年のロシアの主要商品の国別輸出高(CIS諸国を含む)

(第7表)1994年のロシアの主要商品の国別輸入高(CIS諸国を含む)

(第8表)1994年のロシアの主要貿易相手国との商品グループ別輸出入高(CIS諸国を含む)

 なお、第2表および第8表では、各地域内の国の順序はロシア語のアルファベット順によるものである。また、第6表、第7表の主要商品の国別輸出入高の国の順序は、金額が多い順であり、必ずしも数量の多い順ではない。さらに、各商品項目の貿易相手国に「日本」が出てきた場合は、その金額・数量にかかわらず、表中に日本の項目を入れた。ただし、主要商品にもかかわらず、ダイヤモンドや貴金属類、航空機、原子炉、武器類の国別輸出高は発表されていない。また、第8表ではイスラエル、ニュージーランドとの貿易データは掲載されていない。

 


 

1994年のロシアの国際収支

 

1.   経常収支勘定

2.   資本取引勘定

 

資料紹介

 ロシアの『経済と生活』紙(1995年No.17)にロシアの国際収支の表とポチョムキン・ロシア中央銀行対外 局長による解説が掲載されているので、ここに紹介する。表は非常に細かく、かえってわかりにくいものとなっている。しかし、同時に分析的付表として、総合収支の赤字とその赤字がどのように処理されたのかという視点から再構成(ただし、数字が本表と若干異なる)したものが掲載され、そちらのほうがわかりやすいので、あわせて紹介する。文末に述べられているように、赤字は半分以上が対外債務償還の支払遅延と繰延べでカバーされている。

 


 

25回ロシア東欧貿易会定時総会報告(概要)

 

1.   1994年度事業の概要報告

2.   1995年度事業計画

 

はじめに

 ロシア東欧貿易会は1995年5月24日、第25回定時総会を開催した。ここではその際報告された平成6年度事業内容と平成7年度事業計画を紹介する。

  1994年の日ロ貿易の通関実績は、輸出11億6,716万ドル、輸入、34億9,036万ドル、合計46億5,752万ドルとなった。前年比は、輸出77.8%、輸入126.0% 輸出入計109.1%であった。輸出入合計額でみると、日ロ貿易は1992年を底に減少傾向に歯止めがかかり、回復に向かった形となっている。しかし、この拡大の原因は輸入の急増にあり、輸出は激減したことに注目せざるを得ない。日本の貿易総額に占める日ロ貿易のシェアは停滞を続けており、輸出はわずか0.29%に落ち込み、戦後最高となった輸入も1.27%にすぎない。

1993年に急伸した輸出が1994年に大幅に減少した原因は、政府の支援によるガスプロム向け7億ドルの契約の大半の船積みが1993年中に終了したためと推定される。これは1993年が政府支援で特殊な年であったということもできるし、逆に1994年がたまたま政府支援が途切れた端境期だったとの解釈も成り立つ。いずれにしてもロシアの自力での対外買付に対する期待は少ないというのが実態である。

 対ロ輸出は、ほほすべての分野で前年の実績を下回った。軽工業品の減少は主として繊維品の落ち込みによるもので、重化学工業品では化学品が急減しているが、それよりも金額の大きい金属品が大幅に減少したことが全体の水準を引き下げる結果となった。ただ、減少が全般にわたっているため、軽工業品と重化学工業品の比率はほとんど変わらず、依然として重化学工業品主力の形が続いている。

 対ロ輸入品目のなかでは魚介類、金属品が前年に引き続いて増加し、前年比がそれぞれ144.2%147.3%となった。一方、やはり代表的な輸入品目である木材、石炭の伸びはわずかで、とくに石炭は輸入全体に占めるシュアがこのところ低下している。

1994年の対モンゴル貿易は対前年比178.4%と増加した。うち日本の輸出は1,871万ドルから2,427万ドルに、輸入は2,746万ドルから5,807万ドルへといずれも増加した。

1994年の対中東欧諸国(バルト3国を含む)貿易概況は、日本の輸出が6億2,348万ドル(対前年比6.8%減)、輸入が4億9,037万ドル(同7.7%減)で、往復では11億1,385万ドル(同7.2%減)であった。

 往復貿易額でみた相手国の順位は1位ハンガリー(前年1位)、2位チェコ(同3位)、3位ポーランド(同2位)、4位ルーマニア、5位スロベニア、6位ブルガリア、7位リトアニア、8位ラトビア、9位エストニア、10位スロバキア、11位クロアチア、12位マケドニア、13位アルバニア、14位セルビアおよびモンテネグロ、15位ボスニア・ヘルツェゴビナであった。