ロシア東欧貿易調査月報

1998年7月号

 

T.1998年上半期のロシア金融市場

U.ロシア極東の海運業と港湾事情

V.アムール川新鉄橋の開通と海底トンネルの全容

W.ロシアの有限会社法

◇◇◇

ロシア貿易・産業情報

 燃料・エネルギー

 金融

 自動車

 その他

論調と分析

 IMFが指導者の政治生命を延ばした

 崩壊への不安 ―IMFが新たな対ロ融資―

 ロシアで選挙前の連合が成立?

データバンク

  1998年の1月〜6月のロシアのマーケット

  ロシアの経済統計

  1997年のロシアの外国貿易統計(1)

旧ソ連・東欧貿易月間商況1998年6月分)

旧ソ連・東欧諸国関係日誌1998年6月分)

CIS・東欧諸国・モンゴル輸出入通関実績(1998年1〜6月累計)

 

 


 

1998年上半期のロシア金融市場

当会モスクワ事務所 副所長

D.ヴォロンツォフ

1.概況

2.個別の金融市場の動向

3.1998年下半期初めのロシアの金融市場

 


 

ロシア極東の海運業と港湾事情

ロシア科学アカデミー極東支部経済研究所

アレクサンドル・セルゲーエフ

1.ロシア極東の海運業の現状

2.ロシア極東の中継港の現状

3.シベリア・ランドブリッジとロシア極東の海運

おわりに

 


 

アムール川新鉄橋の開通と海底トンネルの全容

技術露語通訳協会

岡田安彦

1.今までの鉄橋について

2.新しい橋梁の建設

3.アムール川底下の鉄道トンネル

 

はじめに

 ハバロフスク市郊外にあるシベリア鉄道のアムール川新鉄橋の建設工事が1998年6月29日に完工し、シベリア鉄道の列車は新しい橋梁を通行するようになった。

 これまでの鉄橋は帝政ロシアのニコライU世当時、1913年から1916年にかけて建設され、以来82年間にわたって現在まで使用されてきた。アムール川鉄梼はロシアのヨーロッパ部とアジア部を結ぶ重要な施設であり、その意義は現在でも変わっていない。

 新しく建設されたアムール川鉄橋は、これまであった単線鉄橋に並行して建設された複線鉄道の橋梁である。二層よりなり、下層は複線のシベリア鉄道が走り、上層は4車線の自動車道路(現在は未完工)となっている。新鉄橋の全長は2,598mだが、進入路はアーケードでできており、その長さ1.5q。橋梁の径間部全長は2,435.7m。橋脚数は26である。

 


 

ロシアの有限会社法

 

1998年3月1日、ロシアでは有限会社法(ロシア連邦法「有限会社について」)が発効した。この法律が会社設立の手続きの相対的な簡潔さの故に、中小企業やベンチャービジネスの興隆に大いに役立つことが期待されている。

 出典は『ロシア連邦法規集』(1997.No.7)である。