ロシア東欧貿易調査月報

2000年4月号

 

T.1999年の日ロ貿易

U.2000年ロシア大統領選挙戦について

◇◇◇

ロシア貿易・産業情報

 ロシアの石油パイプライン輸送部門について

論調と分析

 プーチン新大統領下でロシアの投資環境は改善するか?

 中央銀行が私欲に惑わされたことはない

ロシア経済法令速報

データバンク

 ロシアの経済統計

新刊案内

旧ソ連・東欧諸国関係日誌2000年3月分)

 

統計特集(V)日本・中・東欧諸国・モンゴル貿易統計

 


 

1999年の日ロ貿易

1.1999年の日ロ貿易一般動向

2.輸出の主要動向(1)

3.輸出の主要動向(2)

4.輸入の主要動向(1)

5.輸入の主要動向(2)

 

はじめに

 1999年12月31日、エリツィン大統領が辞意を表明、プーチン首相を大統領代理に任命したため、1999年の日ロ貿易はエリツィン時代の最後の年となった。エリツィン時代の8年間の評価は詳しくは後世に任せるほかないが、少なくともロシア経済はよくいえば試行錯誤、厳しく見れば混乱と後退といわれてもやむを得まい。日ロ貿易は、大きくこの影響を受け、特に最後の年の1999年は、輸出の激減にその姿が示されたといえよう。日本の経済の支援も、ついに実ることなく終わり、サハリンの石油、ガス開発プロジェクトが緒についたことを除けば、プラス評価できることは何一つなかったといっても過言ではない。2000年から幕をあげるプーチン時代が、日ロ貿易にどう影響するかは未知数だが、現段階ではプーチン新大統領の政策に期待するほか打つ手はないといえそうだ。なお、本稿の資料は、大蔵省通関統計によっているが、従来からの継続性を保つため、ドル換算(ジェトロ発表)を主に使用した。

 


 

2000年ロシア大統領選挙戦について

政治工学センター副所長

A.ズーシン

1.必要な前史:1999年議会選挙

 (1)選挙戦の新たな心理的背景

 (2)反攻の政治的技術

 (3)下院選挙の政治的結果

2.2000年大統領選挙戦の経過

 (1)プーチンの選挙戦―「連合要因」のプラスとマイナス

 (2)ジュガノフの選挙運動

3.選挙の結果

 (1)概況

 (2)投票の地域的特徴

 (3)プーチン支持者の社会的ポートレート

4.大統領戦後のロシア

 (1)選挙の政治的結果

 (2)「プーチン側近」と新政治路線形成の見直し

 (3)「プーチン・プロジェクト」と新政治体制の輪郭

 


 

ロシア貿易・産業情報

ロシアの石油パイプライン輸送部門について

当会ロシア東欧経済研究所 調査部次長

坂口泉

1.トランスネフチのプロフィール

 (1)同社の活動内容

 (2)同社がロシア政府にとって持つ意味

 (3)同社が保有する主要インフラ

 (4)同社の構成

 (5)株式をめぐる状況

 (6)経営陣

 (7)投資の状況

 (8)財務状況

2.トランスネフチが計画している新パイプライン建設計画

 (1)バルト・パイプライン・システム

 (2)チェチェン迂回プロジェクト

 (3)ウクライナ迂回プロジェクト

 (4)中国向け輸送用パイプライン構想