![]() |
|
ロシアNIS調査月報2025年7月号特集◆強まる国家統制下での |
|
特集◆強まる国家統制下での企業活動の前途 |
|
調査レポート |
ロシアにおける外国企業の現状と復帰を巡る動き |
講演録 |
停戦交渉下ロシアの外国企業の活動と規制動向 |
調査レポート |
ウクライナ侵攻がカザフスタン経済に及ぼす影響 |
データバンク |
2024年版カザフスタン100大企業ランキング |
ミニレポート |
最近のロシアのGDPデータ |
ミニレポート |
もし停戦と制裁緩和なら西側企業はロシアに戻るか? |
ロシア政財界人物録 |
撤退外資復帰条件に関するプーチン大統領発言 |
エネルギー産業の話題 |
苦境にあえぐ戦時体制下のガスプロム |
データリテラシー |
ロシア経済:単なる弱含みか後退か |
データバンク |
2025年第1四半期対ロシアNIS主要国輸出入構成 |
ドーム・クニーギ |
シュラトフ・ヤロスラブ著「日本とロシア〜忘れられた交流史〜」 |
データバンク |
2023年のロシアの地域総生産 |
INSIDE RUSSIA |
ロシアが造船業発展戦略を更新 |
ロシア極東羅針盤 |
極東地域の原発建設計画 |
ロシアメディア最新事情 |
地元紙から知るクルスクの生活と問題点 |
中央アジア情報バザール |
EUと中央アジアの戦略的パートナーシップ |
ウクライナ情報交差点 |
ウクライナと米国の鉱物資源ディール |
コーカサス情報フォーカス |
アゼルバイジャンと中国の急接近 |
シネマで見るユーラシア |
『ハルビン』 |
ロシア音楽の世界 |
百万本のバラ |
業界トピックス |
2025年5月の動き |
ロシアを測るバロメーター |
2025年5月末までの社会・経済動向 |
通関統計 |
2025年1〜4月の対ロシア・NIS諸国出入通関実績 |
おいしい生活 |
ロシアの家庭料理「ネギと卵のピローグ」 |
記者の「取写選択」 |
日本とロシア・素敵なDeai |
調査レポート
ロシアにおける外国企業の現状と復帰を巡る動き
(一社)ROTOBO ロシアNIS経済研究所 所長
中居孝文
2025年1月の米国におけるトランプ政権の成立後、米ロ政府間の交渉が再開され、接触が頻繁になるにつれて、ロシアではウクライナ侵攻後に撤退した「非友好国」企業のロシア復帰を巡る議論が沸き起こっている。本稿では、ウクライナ侵攻後、日本を含む西側諸国の企業がロシアでどのような動きをみせ、ロシア当局がその動きに対してどのような対応をしてきたかを整理するとともに、米ロ交渉の再開を背景として高まる撤退外資復帰に関する議論の経緯と内容をレビューする。
講演録
停戦交渉下ロシアの外国企業の活動と規制動向
SEAMLESS Legal
ゲオルギー・ダネリア、レオニード・ズバレフ
4月22日(火)、ROTOBOはロシア情報提供セミナー「停戦交渉下のロシアにおける外国企業の活動と規制動向」を東京都内(如水会館)にて対面式で開催し、関係者を含めて33名が参加した。今回のセミナーでは、SEAMLESS Legal法律事務所(モスクワ)より2人の専門家を講師としてお招きし、@停戦交渉下で外国企業が新たに直面している状況、A外国企業がロシア市場に復帰する場合のシナリオと法的課題を中心に解説していただいた。本号では、今回のセミナーの報告要旨をご紹介する。
調査レポート
ウクライナ侵攻がカザフスタン経済に及ぼす影響
カザフスタン共和国科学・高等教育省哲学・政治学・宗教学研究所 主任研究員
ヴャチェスラフ・ドドノフ
ウクライナでの戦争がカザフスタン経済に及ぼす影響は多面的である。また、影響を及ぼしているファクターも多様である。これらの一部は短期的な影響しか持たないが、一部は影響を保持し続けている。また、新たな対ロ制裁の発動によって、新たなファクターも定期的に生み出されている。なお、こうしたファクターがカザフスタン経済にネガティブな影響もポジティブな影響も及ぼすことは言及に値する。
データバンク
2024年版カザフスタン100大企業ランキング
カザフスタンの主要な経済・ビジネス紙の1つ「KURSIVE」が2024年12月19日付でカザフスタン100大企業ランキングを紹介したので、本稿では、その一覧を同紙による分析を交えてご紹介する。
ミニレポート
最近のロシアのGDPデータ
ロシア統計局が作成するGDPデータについては、2月初めに前年のGDPの速報値が発表され、4月初めにその改訂が行われるのが慣例となっている。2024年のデータについても、速報値は2月7日、改訂値は4月9日に発表することが統計局のサイトでアナウンスされていた。実際に速報値は2月7日に発表されたが、改訂値については4月9日夜(日本時間4月10日朝)になっても発表されず、4月9日に発表するという発表予定までがサイトから削除された。私が『ロシアNIS調査月報』2025年5月号に執筆した「戦時経済体制が構築されるロシア:2024年の分析」は、4月9日までに何回かの校正が終わり、GDPの改訂に伴う修正を4月10日の夕方までに終えて、校了となる予定であったが、改訂がいつ発表されるかもわからなくなったため、この拙稿は、GDPについては速報値に基づく記述のまま掲載されることとなった。実際には、何の予告もなく、4月11日(金)付で改訂値が発表されていた。私がこれに気が付いたのは、週明けの4月15日であった。これまで、GDP改訂値を利用することなく、前年経済実績に関する論考をまとめたことはなかったので、以下では、まず、改訂によって2024年GDP実績がどの程度変わったのかについて記すことにする。(田畑伸一郎)
ミニレポート
もし停戦と制裁緩和なら西側企業はロシアに戻るか?
ウクライナに侵攻したロシアの評判は依然として厳しい。侵攻開始から3年。日本国内でも反ロ感情は根強く残っている。ロシアは、強力な制裁にもかかわらず、経済はプラス成長を堅持し、プーチン大統領は西側との関係を断ち切っても、ロシアはやっていけるとばかりに、強気の姿勢を貫いている。政府高官の発言からも、ロシアは、西側とは異なる世界で生きていくことを決めたように見える。ウクライナ停戦と制裁緩和を見込んだ、西側企業のロシア復帰を巡っても、「ロシア企業の利益を優先する」、「外国企業が安価な金額で事業を買い戻すことは許さない」、「復帰する外国企業に特権や優遇は与えない」と言いたい放題である。他の閣僚も高い要求を突き付けて、ロシアの利益を最大限に導き出そうとしている。「非友好国の企業が再びロシアで事業を行うためには、政府の許可が必要である。」その様子から、高めのボールを投げて、西側企業の出方を見ているのだろうと、思う。駆け引きなので、最初は高い要求を出すのは当然である。相手の出方次第で、妥協していけばいいと考えているのだろう。相変わらずの上から目線である。上から目線が悪いといっているわけではない。問題は、果たしてそれでロシアに撤退した企業が戻ってくるかどうか。(齋藤大輔)
ロシア政財界人物録
撤退外資復帰条件に関するプーチン大統領発言
今回は、2025年5月末時点でも明らかになっていない「ロシア撤退外資復帰条件」をめぐる最近のプーチン大統領の発言を備忘録代わりに整理しておきたいと思います。プーチン大統領(以下、敬称略)は2025年4月18日付でロシア政府に対し、ロシアを撤退した、または事業縮小した「非友好国」外資の復帰条件を定める法令案を同5月15日までに提出するよう指示しました。しかし、関係省庁や経済団体など利害関係者の間で議論が錯綜しているのか、現時点(同5月末)でも政府提案は公開されておらず、全体像がはっきりとしない現状にあります。(長谷直哉)
エネルギー産業の話題
苦境にあえぐ戦時体制下のガスプロム
石油および石油製品は西側の直接的な制裁の対象となりましたが、ロシア産ガスは西側の直接的な制裁対象にはなりませんでした。しかし、2022年春にプーチン大統領がガス代金のルーブル建決済への移行を強制したことを契機にEU諸国はロシア産PLガス(ガスプロムが独占的輸出権)の輸入を自粛するようになりました。それに、欧州向けのガスPL「ノルドストリーム」が爆破され使用不可能になるという事態なども加わり、2022年のロシア産PLガスのEU諸国への輸出量は前年の半分以下の約600億?にとどまりました。それ以降輸出量はさらに減少し、2023年も2024年も年間約300億?の水準にとどまりました。本稿では、EU市場でのプレゼンス低下に伴う財務状況の悪化に苦しむガスプロムの最近の動向をご紹介します。(坂口泉)
データリテラシー
ロシア経済:単なる弱含みか後退か
ロシアの主要経済団体の1つである「実業ロシア」は、経済シンクタンクとして「経済成長研究所(正式名称はP.ストルィピン名称経済成長研究所)」を運営しています。2025年5月23日、同研究所は「ロシア企業の60%が2025年第1四半期に売り上げの減少に直面した」と題し、ロシア企業2,500社(ロシア構成主体のうち85地域をカバー)を対象とした景況調査結果を発表しました。この調査は実業ロシア会員企業リソース(中堅中小を含む幅広い業種)を活用して実施されたものであり、ロシア経済、特に企業側の景況感を把握する点において信頼度は高いものと考えられます。(長谷直哉)
データバンク
2025年第1四半期対ロシア・NIS主要国輸出入構成
日本財務省発表の貿易統計に基づいて、2025年第1四半期の日本とロシアおよびNIS主要国(日本との貿易高の大きい上位国:ウクライナ、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、ジョージア)との貿易に関して、データをとりまとめてその輸出入構成について紹介する。
データバンク
2023年のロシアの地域総生産
地域の経済を概観する要素の1つとして、地域総生産がある。地域総生産は国内総生産(GDP)を連邦構成主体レベルにブレークダウンしたものだ。GDPよりも発表がかなり遅く、連邦統計局は2025年4月にようやく2023年の数字を発表した。以下でそれを図表にまとめたものと簡単な解説をお伝えする。
INSIDE RUSSIA
ロシアが造船業発展戦略を更新
ロシア政府は5月12日付の政府指令で、「ロシアの2036年までの造船業発展戦略および2050年までの見通し」を採択した。正確に言うと、2019年10月28日付で採択されていた2035年までの戦略があり、対ウクライナ戦争と欧米との敵対という現実を踏まえ、その改訂を図るとともに、2050年までのより長期的なビジョンを示したものだろう。(服部倫卓)
ロシア極東羅針盤
極東地域の原発建設計画
極東地域での電力供給を巡り、需要拡大への対応が喫緊の課題の1つとなっている。特にロシアが実現に向けて動いているのが、沿海地方とハバロフスク地方での原子力発電所の建設である。(齋藤大輔)
ロシアメディア最新事情
地元紙から知るクルスクの生活と問題点
ロシアは4月26日、クルスク州の「解放」を宣言。これを受けてゴールデンウィークに現地取材に行ってきました。戦争がすぐ近くで行われていても、いつもと変わらない日常を送れている人もいれば、もともとその地域に存在していた問題が、戦争のせいでより深刻になっているケースもあります。今回のコラムでは、現地で購入した新聞記事から、クルスク州における生活の問題をのぞいてみたいと思います。(徳山あすか)
中央アジア情報バザール
EUと中央アジアの戦略的パートナーシップ
2025年4月3〜4日にかけて、ウズベキスタンのサマルカンドでEUと中央アジアの首脳によるサミットが開催された。「未来への投資」をスローガンとした今回のサミットで、EUと中央アジアは両地域の関係を戦略的パートナーシップに格上げすることや総額120億ユーロの投資プロジェクトなどに合意した。米ロ中という3大国が世界を揺るがす中で、EUと中央アジアという地域間の関係の強化は何を意味するのか。以下ではサミットの概要について概説し、EU・中央アジア関係の展望を探る。(中馬瑞貴)
ウクライナ情報交差点
ウクライナと米国の鉱物資源ディール
ウクライナと米国は4月30日、「ウクライナ・米国復興投資基金」の設立に関する政府間協定、いわゆる鉱物ディールに調印した。今回は、この協定をめぐる経緯と事実関係を整理する。(服部倫卓)
コーカサス情報フォーカス
アゼルバイジャンと中国の急接近
2025年4月22〜24日にかけて、アリエフ・アゼルバイジャン共和国大統領が中国を訪問した。習近平国家主席との首脳会談後、両首脳は「包括的戦略的パートナーシップ関係構築に関する共同声明」に調印した。本連載でも以前お伝えした通り、中国とアゼルバイジャンは2024年7月にアスタナで戦略的パートナーシップを締結したばかり。それからまだ1年も経たないにもかかわらず、二国間関係の格上げが実現した。両国の急接近の背景には何があるのだろうか。(中馬瑞貴)
シネマで見るユーラシア
『ハルビン』
ハルビンは19世紀に帝政ロシアが中国東北地方につくった都市である。シベリア鉄道を敷設し、モスクワから東の海の玄関口となるウラジオストクまでの約9,300kmをつなげたロシアが、その距離と時間を短縮するため、東シベリアのチタから中国の満蒙地方を抜け、ウラジオストクを結ぶルートとして東清鉄道をつくった。そのハブの役割を担ったのがハルビンだった。アジアの大地に忽然と現れた町には、西欧風の石造りの建物が並び、カフェや劇場はロシア人らでにぎわうようになった。当時、日本人は「東洋のパリ」と呼んでいた。(芳地隆之)
ロシア音楽の世界
百万本のバラ
ロシアの歌で有名な曲で、上位に来ると思われる曲は?以下、挙げてみる。「ヴォルガの舟歌」「一週間」「トロイカ」「赤いサラファン」「黒い瞳」「ステンカ・ラージン」「カリンカ」「バイカル湖のほとり」「ポーリュシュカ・ポーリェ」「モスクワ郊外の夕べ」・・・と、歌声喫茶で歌われていたロシア民謡ばかりが思い浮かんでしまうのであるが、この他に忘れてならないのはソ連時代の歌謡曲として大ヒットした「百万本のバラ」だと思う。(ヒロ・ミヒャエル小倉)
記者の「取写選択」
日本とロシア・素敵なDeai
2024年4月24日、ロシア・ウラジオストク。日ロ間の文化・学術面などの交流の再活性化を議論する国際円卓会議の席上、日本人女性の伸びやかな歌声が響いた。「ため息が出るような〜?」。ザ・ピーナッツの「恋のバカンス」を日ロ両言語で披露したのは、歌手・菅原奈月とロシア人ギタリスト、ヴィタリー・スンツェフの音楽ユニットDeai(出会い)。2人の拠点、東京からのリモート出演だった。(小熊宏尚)







