JKA機械工業振興事業(平成22年度)

2011年7月

平成22年度 ロシア・CIS諸国との貿易経済交流補助事業

1.補助事業の概要

(1)事業の目的
 特別報告書、セミナー開催、定期刊行物等の媒体およびイベントを通じた情報提供活動を政府関係者および企業関係者に行い、日本とロシア・CIS諸国との貿易経済交流活発化に資する活動を行うことを目的とする。日本からの貿易・投資の機会が増していることを踏まえ、機械産業を中心とする具体的な日本企業のビジネスチャンスの拡大を見越した情報の収集および提供を行う。

(2)実施内容
ア. 日本企業のロシア・CIS諸国との機械産業基盤整備調査
 ロシアでは経済成長に伴い、機械設備需要の一定の高まりが見られ、ビジネスチャンスが拡大している。2008年秋のリーマン・ショック後の世界的な不況で、一時的な縮小を余儀なくされたものの、潜在的な機械設備需要は大きく、日本の機械設備メーカーにとって、引き続き成長が見込める有望な市場あることに変わりはない。一方、わが国においては、対ロビジネス参入のためのHOW TOの空白が大きく、基礎的な情報が不足しており、せっかくのビジネスチャンスを生かせない一因となっている。そこで本事業では日系企業が当該市場に進出するための具体的な手引きとして「ロシアビジネス要覧」を作成した。


「ベラルーシの道路整備機械メーカー『アムコドール』の生産ライン」
(平成23年2月、現地調査)

イ.日本の地方とロシア・CIS諸国とのセミナー、ビジネスミーティング開催
 日ロの経済関係発展の機運が高まるなか、これまで、ロシアになじみのない日本の地方の企業もロシアへの関心を高めつつある。しかしながら、そのような日本企業はロシア企業との接点もなく貿易投資のファーストコンタクトをどこに求めてよいのか、戸惑うことが多い。本事業はファーストコンタクトおよび具体的ビジネスミーティングに繋がるように、日本企業とロシア企業の貿易投資の促進を目的に実施された。ロシアから関係する専門家を招聘し、「ロシア自動車産業セミナー in みやぎ」(平成22年12月8日、仙台)、「ロシア自動車産業セミナー inさいたま」(平成22年12月10日、さいたま)の2回のセミナーを開催した。セミナーでは、日本企業に対してロシアのビジネス環境、産業の状況、具体的なコンタクト方法の説明を行い、日本企業とロシア企業の橋渡しを行った。


「ロシア自動車産業セミナー in みやぎ」
(平成22年12月8日)

ウ.日本企業のロシア・CIS諸国での貿易投資促進のための現地交流促進
 現地で開催されるフォーラム、会議に出席して、ロシア、CIS諸国との人的交流を行い、企業訪問、関係地域への訪問調査等を実施することにより、通常では入手困難な情報を収集し、日本企業のロシアおよびCIS諸国に対する関心に応え、ビジネスチャンスの拡大に貢献した。また、「ロシア極東新ロケット発射基地『ヴォストーチヌイ』建設計画」プレゼンテーション(平成22年5月27日、モスクワ)、「極東における日ロプロジェクトの現状と将来」セミナー(平成22年10月20日、モスクワ)開催により、在モスクワの日本企業に投資に関する情報を提供した。さらに、「Moscow Business News」 (Eメール配信)を10回発行し、日本企業、関係機関等にロシアの産業、経済、科学技術等に関する情報を提供した。


「極東における日ロプロジェクトの現状と将来」セミナー
(平成22年10月20日)

2.予想される事業実施効果
ア. 日本企業のロシア・CIS諸国との機械産業基盤整備調査
 ロシア・CIS向け機械輸出の強化や現地生産の可能性を検討している日本企業が数多く存在するが、当該市場に関する情報不足、進出に当たっての問題点等が企業の戦略を定める際のネックになっている。そのような状況の中で、CIS諸国の企業や財界人あるいは欧州からロシア・CIS事業をオペレートしている日本企業等から聴取したロシア・CISビジネスの現状と課題を整理し、日系企業が進出するための具体的な手引きとして作成した「ロシアビジネス要覧」は、当該市場に高い関心をもつ日本企業にとって非常に有意義な情報源である。

イ.日本の地方とロシア・CIS諸国とのセミナー、ビジネスミーティング開催
 仙台、さいたまにおいてのセミナーで、物流、観光、現地生産など具体的なビジネスの可能性が提示されるとともに、日本企業と具体的なビジネス交流の場も設けられ、ロシアビジネスに関心のある地方企業が、ロシアビジネスに参加できる効果が期待される。

ウ.日本企業のロシア・CIS諸国での貿易投資促進のための現地交流促進
 ロシアおよびCIS諸国の動向は予断を許さないので、的確な情報源を発掘し、接触することが緊要である。特に、市場経済化が進み、政府関係以外の民間部門の動向が重要な役割を占め、他方、日本側のこれら諸国への関心も高まっており、ビジネスチャンスを逃さないためにも、ロシアおよびCIS諸国に関する各種情報の収集並びに人的交流の必要性はますます重視されることになると期待される。

3.本事業により作成した印刷物等
ア. 日本企業のロシア・CIS諸国との機械産業基盤整備調査
報告書「ロシアビジネス要覧」

イ.日本の地方とロシア・CIS諸国とのセミナー、ビジネスミーティング開催
報告書「日本の地方とのビジネスミーティング・セミナー資料集(仙台、さいたま)」

4.事業内容についての問い合わせ先
団体名 : 社団法人 ロシアNIS貿易会(ロシアエヌアイエスボウエキカイ)
住所 : 104-0033  東京都中央区新川1-2-12 金山ビル
代表者 :  会長 西岡 喬(ニシオカ タカシ)
担当部署 : 業務部(ギョウムブ) 
担当者名 : 主任 井上 美佐子(イノウエ ミサコ)
電話番号 : 03-3551-6215
FAX 番号 : 03-3555-1052
E-mail : webmaster@rotobo.or.jp
U R L : http://www.rotobo.or.jp