ロシアNIS経済速報(2015年)

No.1649 1月15日号 2015年ロシア経済の焦点
No.1650 1月25日号 2014年のロシアの乗用車販売動向
No.1651 2月5日号 ロシア政府の危機対策プラン60項目
No.1652 2月15日号 ロシア政府制定の基幹企業リスト199社
No.1653 2月25日号 2014年のロシアの貿易
No.1654 3月5日号 データでみる2014年のロシア労働市場
No.1655 3月15日号 ロシア各地域の投資誘致機関
No.1656 3月25日号 対ロシア制裁下の石油ガス産業
No.1657 4月5日号 2014年のロシア石油産業
No.1658 4月15日号 2014年のNIS諸国の経済(上)
No.1659 4月25日号 2014年のNIS諸国の経済(下)
No.1660 5月15日号 ロシアにおける日本企業の現地生産の課題
No.1661 5月25日号 2015年1〜3月のロシア経済
No.1662 6月5日号 アジアインフラ投資銀行とロシア・NIS
No.1663 6月15日号 ユーラシア経済連合とベトナム・東南アジア
No.1664 6月25日号 カザフスタン・ビジネスセミナー開催
No.1665 7月5日号 ロシア投資誘致活動の問題
No.1666 7月15日号 ペテルブルグ経済フォーラムで日ロ円卓会議開催
No.1667 7月25日号 2015年1〜6月のロシア経済と鉱工業生産
No.1668 8月5日号 2015年1〜6月の日ロ貿易
No.1669 8月25日号 いよいよ開催を迎える「東方経済フォーラム」
No.1670 9月5日号 2015年1〜6月の日本のNIS主要国貿易統計
No.1671 9月15日号 ロシアの労働許可取得手続きとその実態
No.1672 9月25日号 カザフスタン原子力ミニ・プレゼンテーション開催
No.1673 10月5日号 経済指標で見るロシアの中の極東・東シベリア
No.1674 10月15日号 ルカシェンコ五選とベラルーシの政治経済体制
No.1675 10月25日号 2015年1〜9月のロシア経済と鉱工業生産
No.1676 11月5日号 ロシア・NIS諸国のビジネス環境比較
No.1677 11月15日号 2015年1〜9月のロシアの貿易
No.1678 11月25日号 モスクワ市ビジネスプレゼンテーション
No.1679 12月5日号 ロシア付加価値税の最新事情
No.1680 12月15日号 薄幸のイルクーツク州
No.1681 12月25日号 2015年のロシア経済10大ニュース

No.1649 2015年1月15日号

2015年ロシア経済の焦点

はじめに
 2013年からロシア経済の減速傾向が見られていたところに、2014年に入ってウクライナ危機、西側諸国の対ロシア制裁、石油価格の低下、そして通貨ルーブルの下落と、悪い材料が重なった。ロシアは2015年を、かつてない先行き不透明感の中で迎えることになった。
 そこで速報の今号では、2015年のロシア経済を占う材料となりうる資料を抄訳してお届けする。紹介するのは、昨日1月14日にD.メドヴェージェフ首相が行った演説の要旨、昨年末にA.クドリン元副首相・蔵相が開いた記者会見の模様、そして政治評論家T.スタノヴァヤ氏のコラムである。

 その他の記事
◎2014年1〜11月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2014年1〜11月の日ロ貿易
◎2014年のロシアのインフレ率は11.4%
◎ウズベキスタンで議会選挙実施
◎ベラルーシで大掛かりな政権人事
ROTOBO月例報告会「ウリヤノフスク州経済と外国投資動向」
国際セミナー「ロシア北極圏の持続的発展」のご案内
◎センコン物流、ロシア向け食品輸出を拡大
◎フジクラがロシアに製造販売子会社設立


No.1650 2015年1月25日号

2014年のロシアの乗用車販売動向

はじめに
 『経済速報』では、欧州ビジネス協会(AEB)が毎月発表しているロシアの乗用車販売データを、抜粋のうえ「統計速報」のコーナーで定期的に紹介している。AEBは1月15日、2014年通年のロシアの乗用車販売データを発表したので、今回の速報ではいつもよりも図表を拡充して、AEB発表のロシア乗用車販売データをご紹介する。なお、当会では後日、『ロシアNIS調査月報』において、より詳しい解説記事を掲載する予定である。

 その他の記事
◎日本食材店「NIPPON」社長インタビュー
『ロシアNIS調査月報』2015年2月号のご紹介
◎コビャコフ・ベラルーシ首相の経歴(訂正)
◎横浜ゴム・ロシア工場で新車装着用タイヤ生産


No.1651 2015年2月5日号

ロシア政府の危機対策プラン60項目

ロシアNIS経済研究所 部長
服部倫卓

はじめに
 周知のように、目下ロシアは経済危機に揺れている。これを受け、ロシア連邦政府は1月27日付の政府指令で、「経済発展および社会安定化を確保するための緊急措置プラン」と題する経済危機対策のパッケージを取りまとめた。ロシア政府の今回の経済危機対策は、ロシア経済の今後を占う上で、注目すべき政策イニシアティブである。ただ、同プランは実に60項目もの措置を列挙したものなので、各位が全体に目を通すだけでも、かなり骨が折れると思われる。そこで、今回の速報では、ロシア政府の危機対策プランで掲げられている60項目の措置を、簡単に抄訳し、箇条書きのうえご紹介することとしたい。かなり意訳・省略した形での紹介となるが、ロシア政府が危機に直面してどのような対策を打とうとしているのか、その概要だけはお分かりいただけることと思う。また、政府による危機対策プランの発表を受けた、ロシア国内の反応・論評もあわせて紹介する。

 その他の記事
◎2014年の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績(速報値)
◎2014年の日ロ貿易(速報値)
◎古き良きモスクワの散策(3):ポクロフカ通りとマロセイカ通り
「露日ビジネスカウンシル・プレゼンテーション」のご案内
AMJ且蜊テロシアセミナー・交流会のご案内
◎横河電機とバシネフチのパートナーシップ
◎電動工具のマキタがカザフスタンに販社設立
◎MHPSとウズベク電力会社の協業合意


No.1652 2015年2月15日号

ロシア政府制定の基幹企業リスト199社

はじめに
 前回の速報でお伝えしたとおり、ロシア政府は先日、60項目から成る経済危機対策プランを取りまとめた。その延長上で、ロシア政府は199社から成る基幹企業のリストを制定し、2月8日にそれを公表した。今回の速報では、その199社のリストを掲載するとともに、簡単に解説をお届けする。

 その他の記事
◎2014年のロシア経済と鉱工業生産
◎2015年1月のロシアのブランド別乗用車販売台数
◎モスクワで本場のドイツ料理を味わえる店
ROTOBO月例報告会「急変するロシアの経済情勢と今後の展望」
「ロシアビジネスセミナー in 仙台」のご案内
◎日立がグローバル推進体制確立へ


No.1653 2015年2月25日号

2014年のロシアの貿易

はじめに
 ロシア連邦関税局より2014年のロシアの対外貿易高が発表されたので、今速報ではこれらデータを図表にまとめてご紹介する。2014年のロシアの輸出高は4,969.4億ドルとなり、前年比で5.6%減少した。また、輸入高は2,859.8億ドルで前年比10.0%の減少となった。

 その他の記事
『ロシアNIS調査月報』2015年3月号のご紹介
◎食品見本市「プロドエクスポ2015」へ行ってみた
「ロシアビジネスセミナー in 仙台」のご案内(リマインド)
◎北海道企業がサハリンで寒冷地技術PR
◎日揮、道銀がハバロフスクで野菜温室着工へ


No.1654 2015年3月5日号

データでみる2014年のロシア労働市場

ロシアNIS経済研究所 研究員
鳴沢政志

はじめに
 今速報ではロシア連邦経済発展省やロシアのリクルート会社HeadHunterなどの発表するデータを図表にまとめて、2014年のロシア労働市場についてご紹介する。それに加え、リクルート会社のAntalロシアとAntalカザフスタンが発表している「労働市場及び給与概要の調査2014−2015」からロシアで働く管理職の転職に対する意識についても併せてご紹介する。

 その他の記事
◎2015年1月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2015年1月の日ロ貿易
◎マースレニッツァのお祝い
◎ホロシャヴィン・サハリン州知事の拘束
◎道銀がロシア企業との商談会を開催
◎グンゼのドイツ現法、ロシア事業向けの拠点


No.1655 2015年3月15日号

ロシア各地域の投資誘致機関

はじめに
 このほど、ロシア各地域の投資誘致機関と、そのインターネットURLを一覧表にまとめたので、今回の速報ではこの資料をお目にかけることにする。
 ロシアは広大かつ多様な国であり、投資環境にも地域ごとに大きなばらつきがある。基本的な経済制度は全国共通であるものの、投資誘致の主体となることが多いのは地域の行政府であり、地域行政の熱意や対応能力次第でビジネス環境もかなり違ってくるわけである。今日のプーチン体制では、連邦が各地域に投資環境整備や投資誘致を競わせて、それを国全体の経済の浮揚に繋げようという路線が採られており、地域の重要性はますます高まっている。
 そこで今回、ロシアの諸地域(州や共和国などの連邦構成主体)が設置している投資誘致機関と、そのインターネットURLを、一覧の形にまとめたものだ。

 その他の記事
◎2015年1〜2月のロシアのブランド別乗用車販売台数
◎ジャガイモ料理が名物のベラルーシ料理店
ROTOBO月例報告会「ロシア企業をめぐる最近の動き」のご案内
◎丸一鋼管、ロシア大手から米鋼管工場を買収
◎JICAがタジキスタン向け無償資金協力


No.1656 2015年3月25日号

対ロシア制裁下の石油ガス産業

はじめに
 ロシアNIS貿易会では、ロシア有数のエネルギー専門誌「石油と資本」のセルゲイ・サヴシキン編集長を招き、ロシアにおけるLNGプロジェクトや石油分野の現状について、1月27日に新潟、29日に東京でセミナーを開催した。本速報では両セミナーの概要について紹介する。当会では経済産業省の助成を得て、ロシアを対象とした投資促進事業を実施している。本セミナーはその事業の一環として2015年1月26日〜31日に同氏を日本に招聘し、行ったものである。
 ウクライナ問題、欧米による制裁、油価の下落、ルーブルの値下がりなどロシアや国際社会を取り巻く状況の影響を受けている石油ガス分野について新潟ではガス、東京では石油に重点を置いた報告が行われ、最新情報満載のプレゼンテーションとなった。

 その他の記事
『ロシアNIS調査月報』2015年4月号のご紹介
◎バルト海沿岸、カリーニングラードへ行ってみた
◎神戸ビーフをロシアへ初輸出
◎室蘭港埠頭をロシア越冬船にレンタル
◎水産総合研、ロシア船に試験販売へ


No.1657 2015年4月5日号

2014年のロシア石油産業

はじめに
 本速報では、ロシアの業界紙『石油ガス垂直統合』誌より、2014年のロシア石油企業の原油生産量、精製量に関するデータを抜粋しご紹介する。
 近年のロシアの原油生産量は、2008年に一時的に減少したものの、現在までのところ、増加傾向が続いている。2014年の原油生産量は5億2,672.9万tに達し、前年比で0.7%増加した。
 2014年の各社の原油生産動向をみると、ロスネフチの原油生産量は前年比0.9%減少し1億9,090.0万tとなり、続いてルクオイル:8,657.1万t(0.1%減)、スルグトネフチェガス:6,142.5万t(0.1%減少)、ガスプロムネフチ:3,363.5万t(4.6%増)などとなった。

 その他の記事
◎2015年1〜2月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2015年1〜2月の日ロ貿易
◎古き良きモスクワの散策(4):オスタンキノ・タワー
ロシア工業団地協会セミナーのご案内
◎ミキハウスがロシア2号店を出店
◎三井物産、ロシアに工場をもつトルコ容器メーカーに出資


No.1658 2015年4月15日号

2014年のNIS諸国の経済(上)

はじめに
 『経済速報』では毎年この時期、前年のNIS諸国(旧ソ連の新独立諸国)の経済統計を紹介し、各国の最新の経済動向について論評するという企画をお届けしている。本年も2014年のデータがほぼ出揃ったので、早速それを試みたい。
 まず今号では、全12ヵ国の主要経済指標を表にまとめて掲載するとともに、NIS全般、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、モルドバについての解説をお届けする。中央アジア諸国(カザフスタン、キルギス、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン)および南コーカサス諸国(アゼルバイジャン、アルメニア、ジョージア)のレビューは次号で扱う予定である。各国レビューの執筆は、当会ロシアNIS経済研究所のスタッフによるものであるが、ロシアについては本年も北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターの田畑伸一郎教授にとくにご寄稿いただいた。

 その他の記事
◎2015年1〜3月のロシアのブランド別乗用車販売台数
◎2015年の復活祭 in モスクワ
◎ウズベキスタンでカリモフ大統領再選
ROTOBO月例報告会「ロシア農業の軌跡と現段階」
◎日本製住宅をロシアで販売
◎石狩・東海・ウラジオストクの定期国際航路計画


No.1659 2015年4月25日号

2014年のNIS諸国の経済(下)

はじめに
 前回に引き続き、CIS統計委員会および各国統計局発表のデータにもとづき、2014年の経済実績を中心に、NIS諸国の最新の経済情勢についてのレビューを行う。
 前回は、全12ヵ国の主要経済指標を表にまとめて掲載するとともに、NIS全般、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、モルドバについての解説をお届けした。今号では中央アジア諸国(カザフスタン、キルギス、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン)および南コーカサス諸国(アゼルバイジャン、アルメニア、ジョージア)を扱う。

 その他の記事
『ロシアNIS調査月報』2015年5月号のご紹介
◎黒海産のシーフードを楽しめる店
◎ロシアで農業大臣交代
◎ロシアで「連邦民族問題庁」設立
月報創刊1000号記念講演会「ロシア・NIS諸国の現在地と将来展望」
◎東北大がロシア研究機関と学術協定
◎時事通信がアゼルバイジャン通信社と協力契約
◎グルジアの日本での正式国名をジョージアに変更


No.1660 2015年5月15日号

ロシアにおける日本企業の現地生産の課題
―ロシア工業団地協会セミナー―

はじめに
 2015年4月23日(木)、ヴィラフォンテーヌ東京汐留において、ロシア工業団地協会とロシアNIS貿易会の共催によるロシア工業団地協会セミナー「ロシアにおける日本企業の現地生産の課題」が開催された。本速報ではその各報告内容をご紹介する。
 ロシア工業団地協会は2013年よりこの時期に日本へ代表団を派遣しセミナーを行っており、当会との共催で行うのは今回で2回目となる。なお、2014年のセミナーの様子は『ロシアNIS経済速報』の2014年5月15日号(No.1627)でご紹介している。
 2014年のロシア代表団は各地方の開発公社や工業団地の管理会社のみで構成されていたのに対し、2015年はそこに連邦産業・商業省、極東発展省、各地方行政府の大臣などを加えた総勢25名の大規模な代表団となった。

 その他の記事
◎2015年1〜4月のロシアのブランド別乗用車販売台数
◎2015年1〜3月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2015年1〜3月の日ロ貿易
◎モスクワでは珍しい台湾料理の店
◎キルギスで首相交代
◎ジョージア議会、ガリバシヴィリ内閣を信任
◎カザフスタンビジネスセミナーのご案内
◎日ロ独による共同研究施設がウラジオに完成
◎井原水産、ロシア冷凍工場に投資


No.1661 2015年5月25日号

2015年1〜3月のロシア経済

はじめに
 ロシア連邦統計局、および、同関税局より2015年1〜3月のロシアの主要経済指標と対外貿易高が発表されたので、本速報ではこれらデータを図表にまとめてご紹介する。
 ウクライナ問題、原油価格、ルーブル・レートの暴落など、ロシア経済は混乱が続いている。しかし最近になって、国際通貨基金がロシアの2015、2016年の経済成長率予測を引き上げるなど、ロシアの経済危機に変化の兆しが見られる。また、経済指標の好転を受け、I.シュヴァロフ第1副首相は、「常に危機のことを引き合いに出すのは、もはや適切でない。発展へと重点を移すべきだ」と述べ、危機終息宣言とも受け取れる発言を示している。

 その他の記事
『ロシアNIS調査月報』2015年6月号のご紹介
◎便利!モスクワのタクシー事情
ラウンドテーブル「日本とロシア:ビジネス協力の展望」
◎製茶の福寿円、ロシア進出へ
◎東海商事、サハリンに寒冷地向け設備供給


No.1662 2015年6月5日号

アジアインフラ投資銀行とロシア・NIS
―ユーラシアをめぐる中国の動き―

はじめに
 本速報では、2015年3月末にロシアが参加を表明したアジアインフラ投資銀行(AIIB)がロシア・NIS諸国に与える影響についてどのように捉えられているかを現地の有識者の意見をもとに紹介する。
 AIIBは、シルクロード経済圏の構築を謳う中国の習近平国家主席主導の下、創設が進められている国際金融機関であり、その主な目的は東南アジア、中央アジア地域の大型インフラの開発プロジェクトへの投資である。そして、インフラの開発を通じて中国と欧州を結び1つの巨大な市場を作ることが目指されている。
 3月28日、AIIBにロシアが正式に加盟することを、中国海南省ボアオで開かれていたアジアフォーラムに参加していたシュヴァロフ第一副首相が表明した。その後、同30日にロシアは参加申請をし、4月14日には創設メンバーの1国となった。
 2015年6月4日現在、創設メンバーとしてAIIBに参加している国は57カ国あり、ロシア・NIS諸国からはロシア、カザフスタン、アゼルバイジャン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン、ジョージアの7カ国が参加している。

 その他の記事
◎2015年1〜4月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2015年1〜4月の日ロ貿易
◎古き良きモスクワの散策(5):花見
◎サアカシヴィリ氏、オデッサ州知事に就任
◎新潟〜極東2都市のチャーター便、今夏も運航
◎日揮、ハバロフスクで野菜栽培施設の起工式


No.1663 2015年6月15日号

ユーラシア経済連合とベトナム・東南アジア

ロシアNIS経済研究所 研究員
鳴沢政志

はじめに
 2015年5月29日、カザフスタンのブラバイ市においてユーラシア経済連合(EEU)とベトナムの自由貿易協定(FTA)が結ばれた。ベトナムとのFTAはEEUが域外の外国と結んだ初めての協定であり、今後、EEUの東南アジア進出の橋頭堡になるのではと目されている。しかしEEUの対ベトナムの貿易高は規模が小さく、経済的なメリットは見えてこない。
 そこで本速報では、EEUの経済状況などを概観するとともにEEUとベトナムの経済関係を図表にまとめてご紹介する。

 その他の記事
◎2015年1〜5月のロシアのブランド別乗用車販売台数
◎ランチにお勧めのシャワルマ屋
ROTOBO月例報告会「ロシア・ウクライナ・ベラルーシの肥料産業」
◎ロシアEEZでのサケ・マス漁獲割当量は7割減少
◎東京都、トムスク州と観光分野などで協力


No.1664 2015年6月25日号

カザフスタン・ビジネスセミナー開催

はじめに
 2015年6月8〜10日、ロシアNIS貿易会は「カザフスタン・ビジネスセミナー:経済特区への投資誘致とビジネスチャンス」を福岡、大阪、東京で開催した。今速報ではその内容をご紹介する。
 本セミナーは(独)国際協力機構(JICA)の委託を受けて実施している「カザフスタン経済特区への日本企業誘致戦略策定事業」の枠内で、カザフスタン共和国投資・発展省投資委員会輸出・投資国家庁「KAZNEX INVEST」および各経済特区の専門家からなる代表団を招へいし、JICAと共同でカザフスタンの投資環境全般および経済特区に関わる情報を提供する目的で開催された。
 福岡で開催されたセミナーにはカマルディノフ駐日カザフスタン共和国特命全権大使と伊崎在福岡カザフスタン共和国名誉領事、大阪では田崎在大阪カザフスタン共和国名誉領事、そして東京で開催されたセミナーには蒲原駐カザフスタン日本国大使にご参加いただき、ご挨拶をいただいた。いずれのセミナーも参加者から活発な質疑が行われ、とても盛況なセミナーとなった。

 その他の記事
『ロシアNIS調査月報』2015年7月号のご紹介
◎夏だ!ビールの季節到来!
◎日本企業によるロシア都市開発7件決定
◎JFEエンジニアリング、沿海地方で植物工場
◎ニプロ、ロシアの医薬包装材料事業強化へ


No.1665 2015年7月5日号

ロシア投資誘致活動の問題

ロシアNIS経済研究所 研究員
渡邊光太郎

はじめに
 ロシアに限ったことではないが、ロシアでも主に工場を誘致することを目指し、外資系企業の投資誘致活動が盛んに行われている。この活動は非常に熱心に行われてきたもので、実際に進出企業から投資環境を評価され、多くの進出企業を獲得した地域もある。地域によっては十分な成果を出してきた活動であることは確かである。一方で、ロシア側からの投資誘致の投げかけに対し、十分に魅力を感じられないという声を日本企業側から聞くことも少なくない。現在の経済情勢から、ロシア市場への見方に慎重な意見を持つ方が増えているのも確かであろうが、必ずしも経済情勢に関わらない要因があるのではないかと考える。今回はその内容について考察する。

 その他の記事
◎2015年1〜5月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2015年1〜5月の日ロ貿易
◎ロシア語のむずかしさ〜外国人の反応〜
月例報告会「ロシアビジネスにおける取引債権の保全」
◎東洋書店、事業を停止
◎ロシア、欧米からの食料品輸入禁止を延長
◎サタケがトルクメニスタンより精米用機器などを受注


No.1666 2015年7月15日号

ペテルブルグ経済フォーラムで日ロ円卓会議開催

ロシアNIS貿易会 モスクワ事務所長
中居孝文

はじめに
 2015年6月18日〜20日、ロシア最大のビジネスの祭典、ペテルブルグ国際経済フォーラム(SPIEF)が開催された(参加者数は約1万人)。SPIEFは、毎年ロシア大統領が出席する政府主催のビジネスフォーラムで、ロシア版ダボス会議を目指し、ロシア政府が最も力を入れている国際会議である。
 ペテルブルグ国際経済フォーラムでは、2010年頃から二国間・地域間セッションが行われるようになり、これまで二国間では、米国、インド、英国、フィンランド、中国、地域・多国間機構ではEU、CIS、APEC、南米等のセッションが実施されてきた。
 ペテルブルグ国際経済フォーラムは今年で19回目になるが、今回のフォーラムでは、初めて日本とのセッションが行われた。本号では、フォーラム初日の6月18日に開催された日本セッション、すなわちビジネスラウンドテーブル「日本とロシア:ビジネス協力の展望」の結果概要をご紹介したい。

 その他の記事
◎女性に人気のレストラン「マリー・ヴァンナ」
◎2015年1〜6月のロシアのブランド別乗用車販売台数
「ロシア極東経済ミッション」のご案内
◎「ICCEES幕張世界大会」のご案内
◎北海道がロシアに道産品の販売拠点構築
◎ウラジオストク自由港法案が成立
◎インターアクティブ、スヴェルドロフスク州と協定


No.1667 2015年7月25日号

2015年1〜6月のロシア経済と鉱工業生産

はじめに
 ロシア連邦国家統計局より2015年1〜6月のロシアの主要経済指標が発表されたので、本速報ではそれらを図表にまとめてお届けする。鉱工業生産については特に詳しく紹介する。なお、本速報作成時に公開されていなかった情報があるため、一部データは2015年1〜5月のものとなっている点にご注意いただきたい。

 その他の記事
『ロシアNIS調査月報』2015年8月号のご紹介
◎第31回JAL杯ソフトボール大会開催!
◎「ICCEES幕張世界大会」のご案内(リマインド)
◎新潟〜極東航路発足へ向け日中で合弁会社
◎ロシア・クリミア担当省廃止


No.1668 2015年8月5日号

2015年1〜6月の日ロ貿易
―輸出入ともに大幅減少―

はじめに
 日本財務省から2015年1〜6月期の貿易統計が発表されたことを受け、当会では1〜6月の日ロ間の貿易に関し、輸出入商品構成をまとめたので、早速これをご紹介する。また、ロシア以外のNIS諸国との輸出入動向も本速報の「統計速報」のコーナーに掲載しているので合わせてご参照いただきたい。

 その他の記事
◎2015年1〜6月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎古き良きモスクワの散策(6):クラスヌィ・オクチャーブリ
水ビジネス展示会・視察団派遣 第1回事業説明会のご案内
月例報告会「ロシアの労働許可取得手続きとその実態」
◎三菱重工・三菱商事がウズベクで肥料プラントを受注
◎カザフスタンがWTO加盟プロトコルへ署名
◎ロシアの2015年1〜6月のGDPは3.4%低下
◎いすゞ、ウズベキスタンSAF社の株式を取得
◎米国が対ロ制裁を強化
◎JT、モスクワ工場を閉鎖


No.1669 2015年8月25日号

いよいよ開催を迎える「東方経済フォーラム」

ロシアNIS経済研究所
次長 齋藤大輔
嘱託研究員 長谷直哉

はじめに
 プーチン大統領肝いりの国際会議「東方経済フォーラム」が、ロシアの東の玄関口であるウラジオストクで9月3日から始まる。3,000人超の参加申込が殺到しロシア極東への関心の高さが改めて印象付けられた一方で、参加登録やホテル手配に困難が生じるなど、3年前のウラジオストクAPECサミットと同様に運営面で混乱を抱えたまま、ロシア極東は過去最大の国際会議を迎える。なぜ、いまロシア極東で大規模な国際会議が開催されるのか、会議の見どころとともに紹介する。

 その他の記事
◎2015年1〜6月のロシアの貿易
◎2015年1〜7月のロシアのブランド別乗用車販売台数
◎モスクワでレンタサイクルが流行
ロシアビジネスセミナー in 秋田のご案内
◎ユーラシア経済連合にキルギスが正式加盟
◎ロシアの食料禁止措置対象国が拡大
◎ロシア極東でのトヨタ車の生産が終了
◎郵船ロジスティクス、ロシアで通関ライセンスを取得
◎カザフスタンが変動相場制に移行


No.1670 2015年9月5日号

2015年1〜6月の日本のNIS主要国貿易統計

はじめに
 今速報では日本財務省が発表している貿易統計にもとづいて、2015年1〜6月の日本とNIS諸国の輸出入商品構成に関するデータをご紹介する。今回対象として取り上げる国はウクライナ、ベラルーシ、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、アゼルバイジャンの7カ国である。なお、2015年1〜6月の日本の対ロシア貿易に関するデータは『ロシアNIS経済速報』(2015年8月5日号)にて別途紹介しているのでご参照いただきたい。

 その他の記事
◎2015年1〜7月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2015年1〜7月の日ロ貿易
◎2015年の「モスクワの日」
◎越浦パイプ、サハリンにビニールハウスを無償提供
◎ウラジオにセンコン物流の日本製品直営店開設


No.1671 2015年9月15日号

ロシアの労働許可取得手続きとその実態

有限会社スガハラアソシエーツ
代表 菅原信夫
東京事務所長 玉造美穂

はじめに
 ロシアNIS貿易会では2015年8月21日にROTOBO会月例報告会「ロシアの労働許可取得手続きとその実態」開催し、有限会社スガハラアソシエーツの菅原信夫代表と玉造美穂東京事務所長をお招きしてご報告いただいた。本速報では、報告会の内容を要約しご紹介する。
 近年、ロシアにおける外国人労働許可の取得に関する制度は変更が続いており、とくに2015年1月からは、外国人労働者を対象にしたロシア語総合力試験が導入された。これら相次ぐ制度変更のため、ロシアでの外国人労働許可に関し、その実状がわかりにくくなっている。そこで、今回は日本企業のロシアビジネスをサポートしているスガハラアソシエーツの菅原代表と玉造所長にロシアの労働許可取得とその現状、受験が義務化されたロシア語総合能力試験につきご説明いただいた。

 その他の記事
◎2015年1〜8月のロシアのブランド別乗用車販売台数
◎ウラジオストクのラーメン・日本食レストラン「虎我(トラ)」
◎月例報告会「ロシア極東経済ミッションを終えて」のご案内
◎ロシアで統一地方選挙実施
◎伊藤忠・いすゞがロシア企業と提携へ
◎日本企業5社、トルクメニスタンで事業参画
◎マツダが極東でエンジン生産開始に向け覚書
◎モスクワで日本製医療機器の訓練施設が開所
◎MHPS、ベラルーシでガスタービンを受注


No.1672 2015年9月25日号

カザフスタン原子力ミニ・プレゼンテーション開催

はじめに
 ロシアNIS貿易会は、2015年8月24日に東京証券会館において「カザフスタン原子力ミニ・プレゼンテーション」を開催した。本速報では、その概要をご紹介する。
 2015年8月22〜28日、当会は「原子力関連産業人材育成事業」の枠内で、カザフスタンの原子力産業およびそのサポーティング・インダストリーに携わる専門家6名からなる代表団を日本に招へいした。同事業は経済産業省の委託を受けて平成20年度から実施されている。
 今回の代表団にはカザフスタンの原子力分野を主導するエネルギー省原子力エネルギー監督・管理委員会のYe.カレンタエフ副委員長やカザフスタンにおける原子力産業の中心都市であるクルチャトフ市の副市長などが含まれており、この機会を利用して代表団のメンバーによる「カザフスタン原子力ミニ・プレゼンテーション」を開催した。ここで改めて、ご参加いただいた皆様に御礼申し上げる。

 その他の記事
◎100円均一ならぬ、39ルーブル均一
「キルギス・タジクビジネスプレゼンテーション」のご案内
◎センコン物流がモスクワで合弁企業開設
◎MHPS、トルクメニスタンでガスタービンを受注
◎中国電力がウズベクでコンサル業務を共同受注


No.1673 2015年10月5日号

経済指標で見るロシアの中の極東・東シベリア

ロシアNIS経済研究所研究員
鳴沢政志

はじめに
 ロシアNIS貿易会では、先日、ロシアのウラジオストク市で開催された「東方経済フォーラム」に合わせ、「ロシア極東経済ミッション」を派遣し、その枠内で実業ロシアと共催で二国間セッション「日ロビジネスラウンドテーブル」を開催した。『ロシアNIS調査月報』2015年11月号(10月20日発行予定)では、このフォーラムとミッションの模様を紹介することを中心に、ロシア極東経済の特集をお届けするので、ぜひご利用いただきたい。速報の今号では、月報の極東特集と連動する形で、いわばその導入編として、極東・東シベリア地域の経済指標を、各種統計をもとにとりまとめてお届けする。急速に開発が進むロシア東部の経済を理解するための基礎資料としてご活用いただければ幸いである。

 その他の記事
◎2015年1〜8月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2015年1〜8月の日ロ貿易
◎古き良きモスクワの散策(7):ボリシャヤ・ブロンナヤ通り〜パトリアルシエ池
「カザフスタン水ビジネス推進ミッションのご案内」のご案内
◎アツミテック、ロシア工場16年に本格稼動
◎国交省がウズベクでインフラ会議を開催


No.1674 2015年10月15日号

ルカシェンコ五選とベラルーシの政治経済体制

ロシアNIS経済研究所 調査部長
服部倫卓

はじめに
 2015年10月11日、ベラルーシで大統領選挙の投票が実施された。暫定値によれば、現職のアレクサンドル・ルカシェンコ氏が、83.47%という圧倒的な得票率を収めて、勝利を決めた。野党、欧米、国際機関から選挙が公正でなかった旨の批判は寄せられているものの、実際にルカシェンコが過半数を超える得票で圧勝したことは疑いを容れない。かつて「欧州最後の独裁者」と呼び称されたルカシェンコであるが、昨今の国際環境の変化もあって、ルカシェンコ大統領の正統性は国際社会から総じて承認される方向である。
 この間、ベラルーシとルカシェンコ政権を取り巻く状況は、どのように変化したのか。そして、今後のベラルーシの政治経済体制の行方は? 本稿では、こうした点につき報告してみたい。

 その他の記事
◎2015年1〜9月のロシアのブランド別乗用車販売台数
◎ソ連時代を懐かしむレトロ調レストラン「グラフピフトルク」
「大国ロシアの現在と広がる日ロビジネスのチャンス」のご案内
月例報告会「ロシア付加価値税の最新事情」のご案内
モスクワ市ビジネス・プレゼンテーションのご案内
◎帝石、アスタナに事務所を開設
◎荒井商事がウラジオで中古車オークションを開始


No.1675 2015年10月25日号

2015年1〜9月のロシア経済と鉱工業生産
―経済不振は底を打ったのか―

はじめに
 ロシア連邦国家統計局より2015年1〜9月のロシアの主要経済指標が発表されたので、本速報で はそれらを図表にまとめてお届けする。鉱工業生産については特に詳しく紹介する。なお、本速報作 成時に公開されていなかった情報があるため、一部データは2015年1〜8月のものとなっている点 にご注意いただきたい。
 ロシア連邦経済発展省発表の暫定推計値によれば、2015年1〜9月のロシアの国内総生産(GDP)は前年同期比で3.8%の減少となった。その他の指標を見ても、鉱工業生産の3.2%減少をはじめ、すべての指標においてマイナスを示している(農業生産は唯一増加したが、増加率は鈍化した)。

 その他の記事
◎『ロシアNIS調査月報』2015年11月号のご紹介
◎日本製美容サロン用品を取り扱うタンデム社
◎NECがロシア通信大手に通信システムを提供
◎日本のゴミ処理技術をロシアへ輸出


No.1676 2015年11月5日号

ロシア・NIS諸国のビジネス環境比較
―Doing Business 2016より―

はじめに
 2015年10月27日、世銀グループより『Doing Business 2016』が発表された。今速報では、同報告書から、当会の事業対象国であるロシア・NIS諸国のデータを抜粋し、各国の最近のビジネス環境やその推移についてお知らせする。
 報告書『Doing Business』は世銀グループより毎年この時期に発表されており、今回で13回目の発行となる。同報告書では世界各国政府の企業活動に対する規制、つまりビジネスのやりやすさを10項目で評価し、ランキングとして発表している。ランキングで上位にある国ほど、政府からの企業活動への規制が少ない、ビジネスをしやすい国であるといえる。今回は前回と同様189カ国が調査の対象となったが、当会の事業対象国であるトルクメニスタンは対象外であった。

 その他の記事
◎古き良きモスクワの散策(8):ボリシャヤ・ニキツカヤ通り
◎2015年1〜9月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2015年1〜9月の日ロ貿易
◎フジクラがロシアで生産を開始
◎伊藤忠、トルクメンで化学工場の事業化調査
◎住商がトルクメンで火力発電所を建設
◎みずほ銀行がカザフ政府と業務協力
◎日本原電ら、原発建設でカザフ企業と協力
◎国交省、カザフ投資発展省と覚書締結
◎横河電気、トルクメンに拠点を開設
◎日本・ウクライナの投資協定が発効へ


No.1677 2015年11月15日号

2015年1〜9月のロシアの貿易

はじめに
 ロシア連邦関税局より2015年1〜9月のロシアの対外貿易高が発表されたので、今速報ではこれ らデータを図表にまとめてご紹介する。関税局の発表によれば、2015年1〜9月のロシアの輸出額は2,614億ドルで、前年同期比31.4%の減少となった。すべての輸出商品分類で前年割れが生じているが、ロシアの最大輸出商品である燃料・エネルギーで大きな減少(37.8%減)が生じた。その内訳を見ると、これら商品の輸出量は前年と比べでおおむね同じ水準にある一方で、国際的なエネルギー資源の価格低調の影響を受け、輸出額が減少している。他方輸入は、全体の輸入額が1,343億ドルで前年同期比38.0%の減少となった。とくに減少率が大きいのが、やはり、輸入商品中最大の割合を占める機械、設備、輸送機器であった(42.6%減)。

 その他の記事
◎2015年1〜10月のロシアのブランド別乗用車販売台数
◎クレムリンの目の前にある人気のロシア料理店「ドクトル・ジバゴ」
月例報告会「中央アジア3ヵ国ビジネスフォーラムの成果」のご案内
◎OECDがロシアの経済回復を2017年と予測
◎森精機、工作機械をロシアで生産開始
◎ナベル、卵の選別包装装置をウクライナへ輸出


No.1678 2015年11月25日号

モスクワ市ビジネスプレゼンテーション

はじめに
 2015年10月末、ソビャーニン・モスクワ市長を団長とする代表団が来日。23日、東京においてビジネスプレゼンテーション「国際金融センターとしてのモスクワ」を開催、ロシアNIS貿易会もこれを後援した。そこで今速報では本プレゼンテーションの概要をご紹介する。
 近年、モスクワ市はこの時期に日本へ代表団を派遣し、ビジネスプレゼンテーションを行っている。今回はソビャーニン市長が訪日したこともあり、プレゼンには日本側から約100人が参加する、かなり大規模な催し物となった。プレゼンは2部構成となっており、第1部は「ビジネスのための都市―モスクワ―」と題し、モスクワ市副市長や同行政府大臣が市の投資環境、不動産、ターミナルの建設・整備といった投資プロジェクトなどの紹介を行った。第2部は「モスクワ市の金融市場」と題して、現在モスクワなどで活動を行っている投資ファンドや資産運用管理会社などから6人が参加し、ロシアならびにモスクワの金融市場の特長や魅力、今後の見通しなどを説明した。

 その他の記事
◎『ロシアNIS調査月報』2015年12月号のご紹介
◎滞在登録へ行ってみた
「ロシア医療機器セミナー」のご案内
「ロシア水ビジネスミッション」企業説明会のご案内
◎「日本・サハリン協力フォーラム」が開催
◎モルドバ行政官、渡会電気土木のペレット工場を視察
◎ホンダ、ロシアの販売網を再編
◎メドヴェージェフ首相が日本とのFTAは「可能」と発言


No.1679 2015年12月5日号

ロシア付加価値税の最新事情

デロイト会計事務所 ジャパン・デスク・リーダー
高橋渉

はじめに
 ロシアNIS貿易会では、2015年10月21日(水)、月例報告会「ロシア付加価値税の最新事情」を開催し、デロイト会計事務所ジャパン・デスク・リーダーの高橋渉さんにご報告いただいた。本速報では、報告会の内容を要約しご紹介する。
 ロシアビジネスを行っている人にとって、ロシアの税務は非常に難しい問題である。その一番の要因は、制度が複雑すぎるために、日本側からは理解しにくいことである。付加価値税(以降、VAT)の問題は、業務上、日常的なものでありながら、税額控除・還付、海外取引の絡んだ場合の扱いなど、複雑で明確な答えがない課題も多く、難しいテーマである。

 その他の記事
◎新年のプレゼントfromロシア
◎2015年1〜10月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2015年1〜10月の日ロ貿易
「ロシア水ビジネスミッションinイルクーツク」のご案内
月例報告会「2015年のロシア経済の総括」のご案内
◎カザフスタン、大手国営会社の株を放出
◎JOGMECなど、東シベリアで原油試験生産開始
◎ロシアが対トルコ経済制裁を決定
◎大阪市、ペテルブルグ市と水道関連技術の覚書を締結


No.1680 2015年12月15日号

薄幸のイルクーツク州
―トップ混迷の10年と共産党知事の誕生―

ロシアNIS経済研究所 次長
齋藤大輔

はじめに
 プーチン大統領の支配体制が強固なロシアで、共産党知事が誕生したことを知っているだろうか。 場所は東シベリアの中核・イルクーツク州。9月に行われた統一地方選挙で、唯一プーチン政権の与党・統一ロシアの候補が敗北し、野党・共産党の候補が当選した。なぜ今回、共産党はイルクーツクで勝てたのか。そして、なぜ統一ロシアはそこまで嫌われたのか。2015年11月、イルクーツクに出張する機会を得た。その際、面談した人たちに聞いてみた。

 その他の記事
◎2015年1〜11月のロシアのブランド別乗用車販売台数
◎おいしいロシア・ワインを飲めるレストラン:「LAVKA LAVKA」
◎日・カザフ、官民インフラ会議を開催
◎ウクライナ、EUとのFTAが来月から発効
◎ロシアで転炉の近代化工事を受注


No.1681 2015年12月25日号

2015年のロシア経済10大ニュース

はじめに
 今号の速報は、2015年最後の号である。そこで恒例により、先日ロシア・ノーヴォスチ通信が発表した2015年のロシア経済重大ニュースを紹介し、今年1年間のロシア経済を総括・回顧してみたい。
 ノーヴォスチ通信では例年この時期に、ロシアの経済・政治・社会といったジャンル別にその年の10大ニュースを発表している。各記事には寸評が付され、同国の1年間の国情を回顧するうえで非常に有益である(ただし、ニュースの中にはロシアに直接関係ないものも含まれている)。
 以下では、本誌読者の関心がもっとも高いと思われる経済のニュースにフォーカスし、各ニュースについての簡単な説明も添えながらご紹介したい。それに加え、国際関係・政治、社会、スポーツ、文化に関しても、それぞれの10大ニュースの一覧を掲載する。これらは必ずしもビジネスのお役には立たないかもしれないが、ロシアの世情を知るためのご参考にしていただければ幸いである。

 その他の記事
『ロシアNIS調査月報』2016年1月号のご紹介
◎ルィノク(市場)へ行ってみた
「ロシア水ビジネスミッション」企業説明会(大阪)のご案内
東京新潟で「日露石油ガス・セミナー」
◎三井物産・三菱商事らサハリン2の拡張で合意
◎ロシア、ウクライナとの自由貿易を停止
◎対ロシア経済制裁、EUは延長、米国は追加