ロシアNIS経済速報(2012年)

No.1550 1月15日号 2012年のロシアはどう動くか
No.1551 1月25日号 ロシアのWTO加盟で各地域が被る影響
No.1552 2月5日号 2011年の日ロ貿易
No.1553 2月15日号 2011年のロシア経済と鉱工業生産
No.1554 2月25日号 ロシアビジネスにおけるソーシャルメディアの活用
No.1555 3月5日号 2011年のロシアの貿易と外国投資受入
No.1556 3月15日号 プーチンはロシア経済をどこに導くのか
No.1557 3月25日号 2011年版カザフスタン100大企業ランキング
No.1558 4月5日号 ロシア・ウリヤノフスク州の経済・投資ポテンシャル
No.1559 4月15日号 2011年のNIS諸国の経済(上)
No.1560 4月25日号 2011年のNIS諸国の経済(下)
No.1561 5月15日号 動き出したプーチン新体制

No.1550 2012年1月15日号

2012年のロシアはどう動くか

ロシアNIS経済研究所 次長
服部倫卓

はじめに
 本稿では、年頭に当たり、2011年のロシアの政治・経済情勢を回顧するとともに、2012年の展望を試みることにする。
 2011年、世界が「アラブの春」に揺れ、また米国やEUを起源とする世界経済危機の「第二波」の到来が叫ばれるなかで、ロシアは当初、それらとは一線を画し、比較的安定した動きを示していた。しかし、2012年3月の大統領選にプーチン現首相が出馬するという方針が9月に発表されたことで、その後かえってロシア情勢は流動化した感がある。かくして、大統領選挙とAPECウラジオストク・サミットという重要イベントが予定されている2012年に、ロシアは少なからぬ不透明感を抱えながら突入することになった。本稿では、ノーヴォスチ通信の発表した10大ニュース、世論調査のデータ、経済指標、専門家の論評などを手掛かりに、ロシア情勢を読み解いてみたい。

 その他の記事
◎キルギス新政権発足
◎2011年1〜11月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2011年1〜11月の日ロ貿易
◎NEXIがロシア企業融資に貿易保険を適用
◎ロシア政府がJXエネと三菱商事の排出枠認定
◎キヤノンがロシア事業を拡大
◎丸紅がカザフで大型製油設備を受注


No.1551 2012年1月25日号

ロシアのWTO加盟で各地域が被る影響
―産業構造による類型化の試み―

はじめに
 「エトセトラ」のコーナーでお知らせしているとおり、今般発行された『ロシアNIS調査月報』の2012年2月号では、「ついに決定したロシアのWTO加盟」と題する特集をお届けしている。今回の速報では、月報には載録しきれなかった追加情報を掲載し、月報のWTO特集を補足することを試みたい。具体的には、ロシアのWTO加盟で、ロシアの各地域(連邦構成体)が被る影響について分析した資料を、以下に紹介する。当該の資料は、社会政策独立研究所編『ロシアのWTO加盟:想定および現実の社会的影響』に掲載されたものだ。
 この資料は、WTO加盟による市場開放が国際競争力の弱いロシアの諸産業に打撃を及ぼすことに着目し、各地域がどの程度の打撃を被るかを、その鉱工業生産の構造に応じて類型化したものである。影響を受けにくい産業としては、石油・ガス、冶金、木材・製紙、化学、燃料、漁業、石炭が想定されている。逆に打撃を受ける産業としては、機械、食品、軽工業が想定されている。なお、電力産業への影響は不明確という。農業やサービス産業などは考慮されていない。

 その他の記事
◎カザフスタン議会下院選挙と内閣信任
◎三井物産、ロシアで鉄道車両リース事業
◎KDDIがロシア社提携の日欧間波長サービス
◎道銀・住宅関連企業がサハリン建設業と協定
◎マトヴィエンコ上院議長、野田首相を表敬
『調査月報』2012年2月号のご案内


No.1552 2012年2月5日号

2011年の日ロ貿易
―震災の渦中で過去最高を達成―

はじめに
 日本財務省から2011年の貿易統計が発表されたことを受け、当会では2011年1〜12月の日本とロシア間の貿易に関し、米ドルに換算するとともに、輸出入商品構成をまとめた。そこで、今回の速報では、早速この資料をお届けする。なお、今回紹介する2011年のデータは、すべて速報値である。当会『ロシアNIS調査月報』5月号(4月20日発行)に、確定値を掲載する予定である。また、ロシア以外のNIS諸国との2011年の貿易額速報値を、今号の「統計速報」のコーナーに掲載しているので、あわせてご参照いただきたい。

 その他の記事
◎2011年1〜12月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎日ロ外相会談で日露査証簡素化協定署名
◎ロシアがAPEC諸国とのFTAに意欲
◎ウクライナと原発事故協力協定を交渉


No.1553 2012年2月15日号

2011年のロシア経済と鉱工業生産
―不透明感のなかで4.3%の成長を記録―

はじめに
 2011年のロシアの主要経済指標が概ね出揃ったので、今回の速報では2011年のロシアの経済実績をいち早くご紹介し、鉱工業生産の指標についてはとくに詳しく取り上げることにする。
 ロシア連邦国家統計局の発表した速報値によれば、2011年のロシアの国内総生産(GDP)は、現行価格で54兆3,691億ルーブルとなり、インフレを考慮した実質で前年から4.3%成長した。

 その他の記事
◎トルクメニスタンでベルディムハメドフ大統領再選
◎トヨタ、ロシア工場の生産工程を拡充
◎日野自動車がロシアで氷点下50度試験走行
◎JVCケンウッドロシア子会社が統合
◎外食大手のトリドールがロシアへ進出
◎2011年のロシアICT業界の動き


No.1554 2012年2月25日号

ロシアビジネスにおけるソーシャルメディアの活用

VK.com日本語版プロジェクトリーダー
豊原行宏

はじめに
 ロシアでは昨年12月4日の下院選挙の投票日以降、公正で民主的な選挙の実施を要求し、プーチン政権の長期に及ぶ垂直的な統治体制に反対する大勢の人々の抗議運動が首都モスクワをはじめ全国各地で繰り返し行われており、日本国内の報道でも取り上げられ、広く一般の人々が知るところとなりました。今回の群集による抗議運動の背景として、近年ロシアにおいても急速に普及した、ツィッター、フェイスブック、フコンタクチェ、Livejournal、Ustream、YouTubeなどのいわゆるソーシャルメディアの役割があることについても、ご存知の方が多いと思います。モスクワの中心で10万人とも言われる参加者を集め、クレムリンに政策の変更を余儀なくした今回の一連のイベントは、図らずも現代のロシア社会においてこれらソーシャルメディアが相当に強い影響力を有していることを証明する結果となりました。
 拙稿ではまず前半部分で私が過去2年以上に渡り日本語版のローカリゼーションに携わって来たVK.comの概要について説明します。また、後半部分ではVK.comを使ったソーシャルメディアマーケティングのロシア・NIS市場における優位性について、日系企業にとって当該マーケットにおいては常にライバルであり続ける、韓国および欧州の企業の取り組みを先行事例として挙げ、解説してみたいと思います。

 その他の記事
◎ウクライナで閣僚人事、首相交代への布石か
◎タダノがロシアでOEM供給へ
◎医薬品原料の宏輝がアゼルバイジャンに工場
東京京都で「日露石油ガス・セミナー」開催
『調査月報』2012年3月号のご案内


No.1555 2012年3月5日号

2011年のロシアの貿易と外国投資受入

はじめに
 2011年のロシアの貿易と外国投資受入の統計データが発表されたので、今回の速報では恒例によりこれらのデータを図表にまとめてお届けすることにする。
 ロシア中央銀行の国際収支統計によると、2011年のロシアの商品輸出総額は5,220億ドル(前年比30.4%増)、輸入総額は3,232億ドル(29.9%増)で、収支は1,988億ドルの黒字であった。輸出額、輸入額、黒字額とも、いずれも過去最高を記録した。

 その他の記事
◎2012年1月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2012年1月の日ロ貿易
◎ダリキン沿海地方知事解任
◎プーチンの外交論文、日本への言及はなし
◎商品のネット販売が拡大するロシア


No.1556 2012年3月15日号

プーチンはロシア経済をどこに導くのか
―選挙前に発表された経済論文を読む―

はじめに
 周知のように、ロシアでは3月4日に大統領選挙の投票が実施され、V.プーチン現首相が63.60%を得票、第1回投票で当選を決めた。投票率は65.34%だった。統領に返り咲くことになったプーチン氏は、5月7日に就任式を挙行し、6年の任期をスタートさせることになっている。
 おそらく、読者の皆様のご関心はすでに、新版プーチン政権の下で、どのような政治・経済体制が構築され、ロシアが、とりわけその経済がどのような方向に進んでいくのかという点に移っているのではないか。それを占う重要な材料として、今回の速報では、プーチン氏が2012年1月30日付『ヴェードモスチ』紙上で発表した論文「我々の経済的課題について」の要旨を紹介する。

 その他の記事
◎住宅建材のニチハ、モスクワに事務所
◎日産、ロシアで新型アルメーラの生産を計画
◎タダノがロシアでOEM供給へ
◎ジヤトコ、ロシアのトリヤッチに営業拠点
◎カザフでコンビニ「ミニストップ」を展開
◎ウズベキスタン向け円借款契約調印
ロシア・ウリヤノフスク州投資促進プレゼンテーションのご案内


No.1557 2012年3月25日号

2011年版カザフスタン100大企業ランキング

はじめに
 2011年11月21日付の『エクスペルト・カザフスタン』誌に、2011年版のカザフスタン100大企業ランキングが掲載されたので、今回の速報ではこの資料を抜粋して紹介する。
 『エクスペルト・カザフスタン』誌がカザフスタン大企業ランキングを制定するのは、今回が3度目ということである。本資料では、2010年の各企業の売上高にもとづいて、企業がランク付けされている(2010年の売上高にもとづく2011年版ランキングという意味なので、ご注意願いたい)。そのほか、売上高の伸び率、利潤といった指標が示されている。

 その他の記事
◎ミクルシェフスキー沿海地方知事就任
◎トルクメニスタンの組閣完了
◎モルドバで約3年振りに大統領誕生
◎OKIがロシアでATM拡販
◎日本の旅行業者、モスクワ観光見本市に出展
『調査月報』2012年4月号のご案内


No.1558 2012年4月5日号

ロシア・ウリヤノフスク州の経済・投資ポテンシャル

はじめに
 ロシアの沿ヴォルガ連邦管区に属するウリヤノフスク州よりオゼルノフ副知事を団長とするミッションが3月27〜30日にかけて来日した。それを機に当会は同月28日、東京のホテルニューオータニにおいて「ウリヤノフスク州投資促進プレゼンテーション」を開催した。同州では、2010年7月に日本の自動車安全システムを提供する専門メーカー、タカタ株式会社の欧州現地法人(TAKATA PETRI AG)が子会社TAKATA-PETRI Rusを設立し、2012年4月から生産を開始するなど、わが国の自動車部品メーカーからの注目を集めつつある。同セミナーでは「第1部 ウリヤノフスク州の経済・投資ポテンシャル」として、スメカリン・ウリヤノフスク州戦略発展・イノベーション大臣が同州経済の最新状況、ヴァシン・ウリヤノフスク州発展会社専務取締役が投資環境について報告をし、「第2部 ウリヤノフスク州自動車部品製造業への投資可能性」では、上記のヴァシン専務取締役が、同州における自動車部品製造ローカリゼーション関連ビジネスの可能性、TAKATA PETRI AGの清水博取締役がタカタの生産拠点についての報告を行った。本号ではスメカリン大臣ならびにヴァシン専務取締役の報告の概要を紹介する。

 その他の記事
◎2012年1〜2月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2012年1〜2月の日ロ貿易
「第5回日露投資フォーラム」のご案内
◎メタルワンがロシアに現地法人を設立
◎ロシア日通トリヤッチ営業所が開設
◎双日のモスクワ拠点一本化
◎センコン物流、ロシア向けに野菜工場を輸出
◎S7の成田・ロシア極東便が就航
◎日露原子力協定、5月3日に発効
◎ロシア、世界第2位の小麦輸出国に
一般社団法人への移行のお知らせ


No.1559 2012年4月15日号

2011年のNIS諸国の経済(上)

はじめに
 『経済速報』では毎年この時期、前年のNIS諸国(旧ソ連の新独立諸国)の経済統計を紹介し、各国の最新の経済動向について論評するという企画をお届けしている。本年も2011年のデータがほぼ出揃ったので、早速それを試みたい。
 まず今号では、全12ヵ国の主要経済指標を表にまとめて掲載するとともに、NIS全般、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、モルドバについての解説をお届けする。中央アジア諸国(カザフスタン、キルギス、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン)および南コーカサス諸国(アゼルバイジャン、アルメニア、グルジア)のレビューは次号で扱う予定である。各国レビューの執筆は、当会ロシアNIS経済研究所のスタッフによるものであるが、ロシアについては本年も北海道大学スラブ研究センターの田畑伸一郎教授にとくにご寄稿いただいた。

 その他の記事
◎ショイグ非常事態大臣、次期モスクワ州知事に承認
◎東芝とロシア重電大手の合弁設立
◎タムロンがロシアに現法を設立
◎日立アロカメディカル、モスクワに事務所
◎三菱東京UFJウラジオストク出張所の設立
◎ジヤトコ、AvtoVAZへのAT供給契約調印
◎プーチン首相の政府活動報告


No.1560 2012年4月25日号

2011年のNIS諸国の経済(下)

はじめに
 前回に引き続き、CIS統計委員会および各国統計局発表のデータにもとづき、2011年の経済実績を中心に、NIS諸国の最新の経済情勢についてのレビューを行う。
 前回は、全12ヵ国の主要経済指標を表にまとめて掲載するとともに、NIS全般、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、モルドバについての解説をお届けした。今号では中央アジア諸国(カザフスタン、キルギス、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン)および南コーカサス諸国(アゼルバイジャン、アルメニア、グルジア)を扱う。
 なお、前回掲載した表1にいくつか誤りがあった。お詫び申し上げるとともに、修正およびアップデートを加えた表1を再掲載する。

 その他の記事
◎日立製作所がロシア送電公社と包括協定
◎トヨタ、ロシア工場を2直化
◎ベラルーシ製放射能測定器を輸入
◎NEDOがウクライナで省エネ支援
◎日・ウクライナが原発事故協力協定に署名
『調査月報』2012年5月号のご案内


No.1561 2012年5月15日号

動き出したプーチン新体制

はじめに
 3月4日のロシア大統領選で63.6%(公式発表)を得票し当選を果たしたV.プーチン氏は、5月7日に就任式を挙行し、正式に6年間の新たな政権をスタートさせた。そして、かねてから表明していたとおり、D.メドヴェージェフ氏を首相に指名し、8日に連邦議会の下院によってこれが承認された。
 今回の経済速報では、プーチン新体制の発足に関連した動きを整理しておく。

 その他の記事
◎2012年1〜3月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2012年1〜3月の日ロ貿易
◎マツダ、ロシアのソラーズ社と合弁
◎日通、ウラジオストクに営業所開設へ
◎日産・ルノー、AvtoVAZの買収を発表
◎JBICがカザフ国営企業と協力覚書締結
◎NEDOがカザフスタンとエネルギー分野等で協力
◎住商、JOGMECがレアアース開発でカザフと合意