ロシアNIS経済速報(2018年)

No.1748 1月15日号 2017年のロシア経済と大統領選後の政策課題
No.1749 1月25日号 2017年のロシアの乗用車販売動向
No.1750 2月5日号 2017年の日ロ貿易(速報値)
No.1751 2月15日号 2017年のロシア経済と鉱工業生産
No.1752 2月25日号 ロシア・中央アジアと東アジア
No.1753 3月5日号 2017年のロシアの貿易
No.1754 3月15日号 プーチン大統領の年次教書演説
No.1755 3月25日号 デジタル経済化に挑む第4期プーチン政権
No.1756 4月5日号 ロシア外交官追放問題をめぐる論調
No.1757 4月15日号 2017年のロシア・NIS諸国の経済(上)
No.1758 4月25日号 2017年のロシア・NIS諸国の経済(下)
No.1759 5月15日号 2024年までのロシア連邦発展の国家目標と戦略的課題
No.1760 5月25日号 メドヴェージェフ新内閣の発足
No.1761 6月5日号 サンクトペテルブルグ国際経済フォーラム開催
No.1762 6月15日号 ロシアの工業団地・経済特区ランキング2018
No.1763 6月25日号 ブリヤート共和国投資プレゼンテーション
No.1764 7月5日号 ロシアのごみ処理・リサイクル戦略
No.1765 7月15日号 2018年1〜6月のロシアの乗用車販売動向
No.1766 7月25日号 第7回日本カザフスタン経済官民合同協議会
No.1767 8月5日号 2018年上半期の日ロ貿易
No.1768 8月25日号 2018年上半期のロシア経済と鉱工業生産
No.1769 9月5日号 2018年上半期のロシアの貿易
No.1770 9月15日号 東方経済フォーラムにおける日ロ合意文書リスト
No.1771 9月25日号 大荒れの2018年ロシア統一地方選挙
No.1772 10月5日号 チェリャビンスク州投資プレゼンテーション
No.1773 10月15日号 第4回東方経済フォーラム全体会合
No.1774 10月25日号 2018年初秋のモスクワ訪問記
No.1775 11月5日号 ロシア・NIS諸国のビジネス環境比較
No.1776 11月15日号 2018年1〜9月の日ロ貿易
No.1777 11月25日号 2018年1〜9月のロシア経済と鉱工業生産
No.1778 12月5日号 2018年1〜9月のロシアの貿易
No.1779 12月15日号 ロシア50大外資系企業ランキング

No.1748 2018年1月15日号

2017年のロシア経済と大統領選後の政策課題
―現地エコノミストによる評価―

ロシアNIS経済研究所
調査部長 中居 孝文

はじめに
 まだ公式には発表されていないが、ロシア経済が2015〜2016年と2年続いたマイナス成長から2017年にはプラスに転じたことはまず疑いない。もっともロシア経済は、複雑な経済環境と様々な構造的課題を抱えており、今後も順調に回復していくかどうかは定かではない。今後ロシアが安定した成長を享受するには、経済の構造改革が必須であると言われている。その意味で、本年3月18日のロシア大統領選挙において新たに選出される政権が、就任後どのような経済戦略を採用するのかについても注目をしたいところである。
 そこで今号では、2017年12月12日〜13日にモスクワで行ったヒアリングを基に、ロシア経済の現状と見通し、大統領選に向けた経済綱領や選挙後の政策課題に関するロシアのエコノミストによる見方を紹介することにしたい。

 その他の記事
◎2017年1〜11月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2017年1〜11月の日ロ貿易
ロシア企業3社との商談会のご案内
月例報告会「ロシア法務・会計の最新動向」
産業協力・企業間交流セミナーのご案内
◎ヤマル向け砕氷LNG船の命名式が開催
◎三菱重工、CO2回収技術を露企業に提供
◎モンゴルで日本の日用品アンテナショップ開店


No.1749 2018年1月25日号

2017年のロシアの乗用車販売動向

はじめに
 『経済速報』では、欧州ビジネス協会(AEB)が毎月発表しているロシアの乗用車販売データを、抜粋のうえ「統計速報」のコーナーで定期的に紹介している。AEBは1月12日、2017年通年のロシアの乗用車販売データを発表したので、今回の速報ではいつもよりも図表を拡充して、AEB発表のロシア乗用車販売データをご紹介する。
 図表1に見るように、2017年のロシアにおける乗用車(新車に限り、小型商用車を含む)の販売台数は159万5,737台(16万9,946台増)となり、前年比11.9%増加した。過去最大を記録した2012年(約294万台)以降、2016年(約143万台)まで減少が続いていたが、5年ぶりの増加となった。
 図表2は月別の販売動向を示したものである。2017年1〜2月は前年の需要を下回る鈍いスタートであったが、3月以降、特に下半期は安定して前年同月の需要を上回り続けた。図表3に見る2017年12月および2017年のブランド別の販売台数では、日系メーカーの販売台数は合計で28万7,900台であり、前年比9.3%増加している。
 さらに、図表4は、ブランド別の販売台数を、企業グループ別に整理したものである。ロシアにおける販売台数トップのブランドはAvtoVAZ(Lada)であり、2017年の市場シェアは19.5%に上るが、図表5にまとめた2017年の主要なグループ別の販売シェアに見るように、AvtoVAZ=Renault=Nissanという企業連合全体では市場シェアは34.7%に達する。最後に、図表6は、モデル別の販売動向である。KIAのRio、LadaのGrantaおよびVesta、HyundaiのSolarisといったモデルに加え、HyundaiのCreta(2016年下半期から販売開始)が、引き続き上位を占めている。

 その他の記事
「日本キルギス・ビジネスフォーラム」のご案内
『ロシアNIS調査月報』2018年2月号のご紹介
◎日産ペテルブルグ工場の生産、30万台達成
◎小松〜アゼルバイジャンの貨物定期便が初就航
◎大紀アルミが露メーカーと戦略提携
◎JAL、成田〜モスクワ路線を増便


No.1750 2018年2月5日号

2017年の日ロ貿易(速報値)

はじめに
 日本財務省から2017年の貿易統計が発表されたことを受け、当会では2017年1〜12月の日本とロシアの間の貿易に関して、米ドルに換算するとともに、輸出入商品構成をまとめた。そこで、今回の速報では、早速この資料をお届けする。なお、今回紹介する2017年のデータはすべて速報値であり、確定値は当会『ロシアNIS調査月報』5月号(4月20日発行)に掲載する予定である。また、ロシア以外のNIS諸国との2017年の貿易額速報値を今号の統計速報のコーナーに掲載しているので、合わせてご参照いただきたい。
 本資料では財務省発表の円表示の貿易統計を独自にドル換算して示している。その際に、図表1、2、4が月毎の為替レートで換算した数値を積み上げたものであるのに対し、図表3、5は年平均レートで単純に換算したものである。したがって、両者は総額が微妙にずれているので、ご注意されたい。
 2017年の日ロ貿易は、輸出入合計で198億2,950万ドルとなり、前年比20.8%増加した。また、月別に見た輸出入合計は、2月に前年比64.2%と大幅な上昇を記録した後、4〜6月にかけて35〜50%近い増加を続けたが、後半は緩やかな増加にとどまった。
 日本からの輸出を見ても、5月をピークに前半は大きく増加し、後半にかけても増加傾向が見られた。通年では60億379万ドル、前年比17.1%の増加となった。同様に日本からの主要輸出品である乗用車は、年間の輸出額が23億5,438万ドルとなり、わずかに増加した。図表4を見ると、新車の輸出台数に比べ、中古車の輸出台数が1年を通して大きな増加傾向を示している。
 一方、日本のロシアからの輸入を見ると、前半に大きく伸び、通年では138億2,571万ドルで対前年比22.5%増加となった。商品別に見ると、主要な輸入品である石油や天然ガスといった鉱物資源燃料は、輸入量では微減しているが、輸入額は増加した。鉄鋼や非鉄金属などは輸入量、輸入金額ともに増加した。

その他の記事
◎2017年の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績(速報値)
ロシアビジネスセミナーin徳島ー日本の地方企業の対ロビジネスー
◎ロシア財務省が仮想通貨の規制準備へ
◎武田薬品がロシアで一般用医薬品の販売権
◎ムーディーズ、ロシア格付け見通しを引き上げ
◎ロシア野党指導者が選挙ボイコット訴えデモ
◎ウズベキスタン、今度こそ観光ビザ免除か


No.1751 2018年2月15日号

2017年のロシア経済と鉱工業生産

はじめに
 ロシア連邦国家統計局より2017年のロシアの主要経済指標が発表されたので、本速報ではそれらを図表にまとめてお届けする。鉱工業生産については特に詳しく紹介していく。なお、2017年のロシアの貿易統計に関しては、ロシア連邦関税局のデータに基づき、後日より詳しくお伝えする予定である。
 2018年2月1日にロシア連邦国家統計局が発表した速報値によると、2017年のロシアの国内総生産(GDP)は、現行価格で92兆819億ルーブルとなった。実質経済成長率は前年比プラス1.5%となり、2年続いたマイナス成長を脱した。ただし、2017年第4四半期に生産指標が悪化するなど、安定成長の軌道に乗ったとはまだ言い切れない面がある。
 鉱工業生産は前年比で1.0%増加した。鉱業はプラス2.0%、製造業はプラス0.2%となっており、資源依存を脱却して経済の高度化、輸入代替等を推進したいロシアにとっては好ましくないパターンと言わざるをえない。
 2017年の鉱工業生産を連邦管区別・地域別にみると(図表5)、連邦管区別のデータにはそれほど大きなばらつきはみられない。地域別データでは、極東のハバロフスク地方が大きな伸びを示していることが注目される。

その他の記事
◎2018年1月のロシアのブランド別乗用車販売台数
月例報告会「日ロ経済協力の最前線サハリンの現状」
◎駐日ウズベキスタン新大使が着任
◎共同経済活動加速へ向けた日ロ次官級協議
◎日産がロシアでオンライン販売を開始
◎ロシアの郵便局で日本製品を販売


No.1752 2018年2月25日号

ロシア・中央アジアと東アジア
―経済とエネルギーをめぐる地政学―

はじめに
 ロシアNIS貿易会は2018年1月30日、セミナー「ロシア・中央アジアと東アジア 〜経済とエネルギーをめぐる地政学〜」を開催した。日本は安倍政権発足以降、2015年の総理による中央アジア5カ国歴訪、総理とプーチン大統領との20回に及ぶ首脳会談、総理の強いイニシアチヴによる8項目の対ロ協力プランによって、積極的な対ロシア・中央アジア政策を打ち出している。一方、中国は「一帯一路構想」を打ち出し、ロシアおよび中央アジアとの関係において、政治・経済の両面で非常に強い存在感を発揮している。また、韓国も文在寅大統領の下で「新北方政策」を提唱し、ロシアおよび中央アジアとの関係強化に取り組み始めたところである。北朝鮮情勢の緊迫化も影響し、東アジアは今、大きく変動している。こうした東アジアの動きがロシア・中央アジアの政治・経済、それを支えるエネルギー産業やエネルギー安全保障にどのような影響を与えるのか。
 本セミナーでは、ロシアとカザフスタンの気鋭の専門家が自国の観点から東アジアとの関係について報告を行った。以下では、セミナーの概要をお伝えする。

その他の記事
『ロシアNIS調査月報』2018年3月号のご紹介
月例報告会「日ロ経済協力の最前線サハリンの現状」
ロシア工業団地セミナーin京都・in東京のご案内
ウズベキスタン投資プレゼンテーションのご案内
◎プライメタルズ、カザフスタンで部品管理受注
◎JBIC、ロシア極東に開発促進会社を設立
◎日ロ官民連絡会議・ハイレベル作業部会の開催
◎大陽日酸がヘリウム調達でガスプロムと契約


No.1753 2018年3月5日号

2017年のロシアの貿易
―相手国としての日本の地位は低下―

はじめに
 ロシア連邦関税局が2017年のロシアの通関統計の概要を発表したので、今号の速報ではこれにもとづき2017年のロシアの貿易概況を表にまとめてお届けする。
 ロシアの貿易額がピークだったのは2012年であり、その後4年連続で貿易が縮小していたが、2017年にはようやく回復に転じた。すなわち、通関統計によれば、2017年のロシアの貿易総額は5,840億ドル(前年比24.8%増)、うち輸出が3,571億ドル(25.0%増)、輸入が2,270億ドル(24.5%増)、収支は1,301億ドルの黒字だった。
 ただし、表1、表3を見ると、2017年にロシアの貿易が大幅に伸びたのは、エネルギー、とりわけ石油・ガス輸出の回復によるところが大きかったことが読み取れる。その際に、2017年に原油および石油製品の輸出量はむしろ減少し、天然ガスの輸出量は小幅な伸びに留まったにもかかわらず、輸出額では20%を超える伸びを達成している。つまり、2017年のロシアでは、油価回復の恩恵で輸出増を遂げ、それによる外貨収入の拡大に伴い輸入も増えたということになるわけで、この間ロシアが目指してきた非資源・非エネルギー輸出の拡大、輸入代替といった方向性とは逆行した面がある。
 表5、表6に見るとおり、2017年にロシアと日本の貿易は拡大している。しかし、その伸び率はロシアの貿易全体のそれを下回っており、その結果ロシアの貿易相手国としての日本の地位は低下してしまった。2016年には日本はロシアの第7位の貿易相手国で、3.43%のシェアを占めていたが、2017年には第9位、3.13%に後退した。特に、2017年は歴史上初めて、ロシアの貿易相手国として日本が韓国の後塵を拝する年になった。

その他の記事
◎2018年1月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2018年1月の日ロ貿易
◎商船三井が北極海航路と極東開発で協業覚書
◎カザフ大統領が閣議中のロシア語使用を禁止
◎NEDO、ロシア極東で風力発電の実証実験


No.1754 2018年3月15日号

プーチン大統領の年次教書演説
―次期政権の経済政策の方向―

ロシアNIS経済研究所
調査部長 中居 孝文

はじめに
 2018年3月1日、クレムリン近くの国際展示会場「マネージ」においてプーチン大統領の年次教書演説が行われた。周知のとおり、ロシアでは3月18日(日)に大統領選挙が予定されており、その意味でも今回の教書演説でプーチン大統領が何を語るのかが注目されていた。
 演説の後半部分で、プーチン大統領は、大陸間弾道ミサイル「サルマート」や原子力エンジン搭載の巡航ミサイルなど新型兵器の開発について40分もの時間を割き、それが米国のミサイル防衛システム(MD)への対抗を意識した挑戦的な内容であったことから、日本のメディアではその点に報道が集中した。
 他方、プーチン大統領は、演説において社会・経済政策についても多くを語ったが、それに関しては日本ではほとんど紹介されていない。今回の年次教書演説は選挙直前のタイミングで行われたことから、その内容はプーチン氏の事実上の選挙公約であるとの見方が支配的だ。3月18日の選挙で、プーチン氏の再選が確実視されているため、今回の演説内容は、今後6年に及ぶ次期プーチン政権の政策の方向性を示すものとして重要性が高い。そこで、本号では、教書演説の中で言及された社会・経済政策に注目し、その要旨をご紹介することにしたい。

その他の記事
月例報告会「ロシアのエネルギー資源輸出動向」
◎ロシア政府、5月から最低賃金を引き上げ
◎国交省がシベリア鉄道で試験輸送


No.1755 2018年3月25日号

デジタル経済化に挑む第4期プーチン政権

ロシアNIS経済研究所
副所長 服部 倫卓

はじめに
 3月18日に投票が行われたロシア大統領選挙は、暫定値ながら、投票率が67.98%となる中で、現職のプーチン大統領が76.69%を得票し、第1回投票での当選を決めた(詳しくは今号の「キーパーソン」のコーナー参照)。政権側が目指していたとされる投票率70%は未達成に終わったものの、プーチン候補の得票数は全有権者の過半数を上回るものだった。第1回投票の時点で1人の候補の得票が有権者の過半数を超えるのは、ロシア大統領選の歴史上初めてのことであり、プーチン大統領としてはそれなりに威厳を保つことができたと言っていいだろう。
 プーチン大統領の再選自体は確実視されていたので、一般の関心も早くから、首相をはじめとする政権人事がどうなるのか、また第4期プーチン政権の下でどのような政策路線が採られるのかに移っていた感がある。本稿もそうした観点から、次期政権の下で焦点となるロシア経済のデジタル化の課題にフォーカスし、関連情報をお届けする。具体的には、3月1日にプーチン大統領が行った年次教書演説のうち、デジタル経済化に関連する部分を抄訳して紹介する。また、折り良くロシアでデジタル経済に関する最新統計集が刊行されたので、そのデータを図表にまとめてお届けする。

その他の記事
『ロシアNIS調査月報』2018年4月号のご紹介
◎プーチン大統領4期目再選
月例報告会「ロシアのエネルギー資源輸出動向」
◎JTがロシア4位のたばこ会社を買収
◎JOGMEC、カシャガン油田事業に出資へ
◎アゼルバイジャン、OPEC正式加盟を協議中


No.1756 2018年4月5日号

ロシア外交官追放問題をめぐる論調

はじめに
 米国やEU加盟国その他が相次いでロシア外交官の国外追放を発表している。3月4日に英国南西部ソールズベリーで起きた、ロシアの元情報機関員に対して神経剤が使われたとされる暗殺未遂事件(スクリパリ事件)を受け、英国が駐英ロシア外交官23人を追放したことに追随するものである。確認できるかぎり、これまでに欧米を中心に27カ国、1機関がロシア外交官の国外追放を表明し、対象者は150人超に上っている(米国60名、英国23名、ウクライナ13名、フランス・ドイツ・ポーランド・カナダ各4名など)。それに対し、ロシア政府は事件への関与を否定しており、報復措置として上記諸国の外交官をロシアからの追放を決めた。
 多くのEU加盟国は英国に対する連帯を示したが、ルクセンブルクやスロベニアなど同調しない国も少ないながらも存在し、EUも決して一枚岩というわけではない。また、ドイツやモルドバでは、ロシア外交官の追放を決定したものの、それに異を唱える声も根強い。
 そこで今号では、ロシアメディア等で報道されている、ロシアおよび諸外国の専門家の意見や各国要人の発言、および主要紙の記事を基に、本問題をめぐる論調を紹介することとしたい。ロシアの報道のため、当然ながらロシアの立場を擁護する論調が多い。だが、こうした意見や論調は、日本を含む西側諸国では無視され、ほとんど紹介されていない。事態は情報戦の様相を呈しており、事実は見えにくい。ここではロシアの報道ぶりを紹介することにより、スクリパリ事件以降の一連の出来事に関するロシアの主張や立場を理解する一助になればと考えている。

その他の記事
◎2018年1〜2月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2018年1〜2月の日ロ貿易
月例報告会「ロシア新ビジネスの可能性」
◎ロシア向け水産物輸入規制の撤廃・緩和
◎商船三井、ヤマル半島で砕氷LNG船初荷役
◎茨城・常陽銀行が農産物のロシア輸出を支援
◎SBIバンクが中小企業のロシア進出を支援


No.1757 2018年4月15日号

2017年のロシア・NIS諸国の経済(上)

はじめに
 『経済速報』では毎年この時期、前年のロシア・NIS諸国(旧ソ連の新独立諸国)の経済統計を紹介 し、各国の最新の経済動向について論評するという企画をお届けしている。本年も2017年のデータ がほぼ出揃ったので、早速それを試みたい。なお、モンゴルは一般的にはNISの範疇に入らないが、 2016年から本レポートの対象に加えている。
 まず今号では、全13カ国の主要経済指標を図表にまとめて掲載するとともに、ロシア・NIS全般、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、モルドバについての解説をお届けする。中央アジア諸国(カザフスタン、キルギス、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン)、南コーカサス諸国(アゼルバイジャン、アルメニア、ジョージア)、モンゴルのレビューは次号で扱う予定である。各国レビューの執筆は当会のスタッフによるものであるが、ロシアについては本年も北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターの田畑伸一郎教授にご寄稿いただいた。

その他の記事
◎2018年1〜3月のロシアのブランド別乗用車販売台数
ノヴゴロド州投資プレゼンテーションのご案内
◎アゼルバイジャンでアリエフ大統領再選
◎2018年サケ・マス漁獲枠、日ロが上限合意
◎JALがS7航空とのコードシェア路線を拡大
◎米国の対ロ制裁、世界市場に影響
◎現地論調:米国の対ロ追加制裁をめぐるロシアメディアの論調


No.1758 2018年4月25日号

2017年のロシア・NIS諸国の経済(下)

はじめに
 前回に引き続き、CIS統計委員会および各国統計局発表のデータ等に基づき、2017年の経済実績を中心に、NIS諸国の最新の経済情勢についてのレビューを行う。
 前回は全13カ国の主要経済指標を表にまとめて掲載するとともに、ロシア・NIS全般、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、モルドバについての解説をお届けした。今号では中央アジア諸国(カザフスタン、キルギス、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン)、南コーカサス諸国(アゼルバイジャン、アルメニア、ジョージア)、モンゴルを扱う。
 なお、前号にて掲載の表にデータの不整合があったため、訂正のうえ、本号に再掲載する。

その他の記事
◎キルギスで首相交代
◎アルメニア首相、反対デモを受け辞任
『ロシアNIS調査月報』2018年5月号のご紹介
◎ウクライナがCISからの離脱を表明
◎SBIバンクが米企業のコンソーシアム参加
◎日本とロシアが海技資格を相互承認


No.1759 2018年5月15日号

2024年までのロシア連邦発展の国家目標と戦略的課題
―プーチンの新5月大統領令―

はじめに
 3月18日のロシア大統領選で76.69%を得票し当選を果たしたプーチン大統領は、5月7日に就任式を挙行し、正式に第4期政権をスタートさせた。そして6年前同様、就任式の直後にメドヴェージェフ氏を首相に指名し、8日に連邦議会の下院によってこれが承認された。  また、プーチン大統領は就任した当日の5月7日に早速、大統領令「2024年までのロシア連邦発展の国家目標と戦略的課題」に署名した。同大統領令は、2018〜2024年の6年間の国家目標を、@人口増加、A平均寿命の伸長、B国民の実質所得の増加・年金保障額の引き上げ、C貧困層の半減、D住環境の改善、E技術革新の加速、F経済・社会部門へのデジタル技術導入、Gマクロ経済の安定と世界平均を上回る経済成長、H製造業および農業・食品産業など基幹部門での輸出志向セクターの創出、の9分野で掲げている。第4期プーチン政権の政策の方向性を示すものとして重要性が高く、読者の関心も小さくないと思われるので、本号ではその全文を邦訳してご紹介することにしたい。

その他の記事
◎2018年1〜3月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2018年1〜3月の日ロ貿易
◎2018年1〜4月のロシアのブランド別乗用車販売台数
月例報告会「フィンランド・ロシア経済関係」
◎ロシアでメドヴェージェフ首相が再任
◎アルメニアで野党指導者が首相に選出
◎北極圏LNG海上輸送、ロシア籍船の義務化


No.1760 2018年5月25日号

メドヴェージェフ新内閣の発足

はじめに
 ロシアでは5月18日、D.メドヴェージェフ首相が新内閣構成の提案を行い、V.プーチン大統領は、新内閣の副首相および大臣任命についての大統領令に署名した。これで、V.プーチン大統領とメドヴェージェフ首相から成る新体制がいよいよ本格的に始動することとなった。
 今回の速報では、ロシア新政府の機構と人事に関し、事実関係を整理してお伝えする。

その他の記事
ブリヤート共和国投資プレゼンテーションのご案内
第7回日本カザフスタン経済官民合同協議会のご案内
『ロシアNIS調査月報』2018年6月号のご紹介
◎日揮と北斗、ウラジオストクでリハビリ施設
◎フジクラがウクライナで工場増設
◎日立がロシアで鉄道電気品合弁会社の設立


No.1761 2018年6月5日号

サンクトペテルブルグ国際経済フォーラム開催
―「日ロビジネス対話」に両国首脳が参加―

ロシアNIS経済研究所
調査部長 中居 孝文

はじめに
 2018年5月24日〜26日、第22回サンクトペテルブルグ国際経済フォーラム(略称SPIEF)がExpo Forum Convention and Exhibition Centreにて開催され、世界143カ国から1万7,000人がこれに参加した。日本からは安倍晋三首相が日本の総理大臣として初めてSPIEFに出席したほか、官民合わせて300名以上が参加した。今回のフォーラムでは、日本はフランスとともにゲストカントリーのステータスを与えられ、SPIEFの枠内でゲスト国行事として@ジャパンパビリオン(ブース内での約20件の各種セミナーを含む)、A日ロビジネス対話、B日ロ中小企業パネルディスカッション、C文化行事(AUN Jクラシックオーケストラのコンサート)等を開催した。
 本号では、5月25日(金)に実施された「日ロビジネス対話」の概要について報告することにしたい。なお、サンクトペテルブルグ国際経済フォーラムの日本関係の各種行事に関しては、『ロシアNIS調査月報』2018年8月号(7月20日発行)で詳しく紹介する予定である。

その他の記事
月例報告会「ロシア連邦税関庁の成果・課題・展望」
第7回日本カザフスタン経済官民合同協議会のご案内
◎2018年1〜4月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2018年1〜4月の日ロ貿易
◎サンクトペテルブルグ国際経済フォーラム関連のプレスリリース


No.1762 2018年6月15日号

ロシアの工業団地・経済特区ランキング2018

はじめに
 ロシアのエクスペルト誌が2017年に引き続き、第2回目となる工業団地と経済特区の全国総合ランキングを発表したので、本速報ではそのランキング概要をお伝えする。第1回目と異なり、本年度のランキングは公開情報のみを元に作成された。
 @運営サービス、A立地、B諸要素のコスト、C優遇措置、D入居企業への対応、E地域指数からなる6つのグループに分かれた評価指数による得点を合算してランキング付けがなされ(最大得点は46)、本年度は全部で84カ所の工業団地・経済特区・テクノパークがランクインした。ランクはAA〜Cの5つに分かれ、AAランクが「投資家にとって最大限に魅力的」、Aランクが「有能で魅力的だが、固定費が高くつく、優遇措置の不足など制限がある」、BBランクが「充分に魅力的だがサービス・インフラ面で改善の余地がある、また開発が中レベルの土地にある」、Bランクが「魅力は中の下レベルだが発展途上にある、あるいはインフラが整っておらず真剣な改善がなされなければ投資を呼び込めない」、Cランクが「能率が低くあまり魅力のない、改善には多額の投資が必要とされる」工業団地・経済特区・テクノパークである。
 第1位〜第3位までは前回と同様の結果だが、プロジェクトの増加や入居企業の活発化により競争が激しくなり、順位の入れ替わりが見られる。新しくランキング入りした工業団地・経済特区・テクノパークについては色付きで示した。

その他の記事
日本トルクメニスタン・ビジネスフォーラムのご案内
◎2018年1〜5月のロシアのブランド別乗用車販売台数
◎JOGMECがSOCARと協力覚書を初締結
◎ウクライナで下水処理場改修工事を受注
◎JFEスチールがロシアと原料炭売買契約更新


No.1763 2018年6月25日号

ブリヤート共和国投資プレゼンテーション

はじめに
 6月15日(金)、ロシアNIS貿易会は、ロシアの東シベリアよりツィデノフ・ブリヤート共和国首長を団長とする代表団が訪日した機会をとらえ、「ブリヤート共和国投資プレゼンテーション」を東京で開催した。ブリヤート側からはツィデノフ首長のほか、同共和国副首相や経済大臣、企業代表者等約50名が参加し、日本側からは70名以上が参加した。本プレゼンテーションではブリヤートの投資ポテンシャルや投資プロジェクト、企業活動等に関する8つのプレゼンおよびブリヤートを紹介するビデオが上映された。さらに、プレゼンテーション後には日本企業とブリヤート企業との個別面談(23件)が行われた。以下ではプレゼンテーションの概要をご紹介することとしたい。

その他の記事
『ロシアNIS調査月報』2018年7月号のお知らせ
ロシアビジネスセミナーin福井 ―日ロビジネスの可能性―
◎ロシアが付加価値税を増税へ
◎ロシアが一部米製品に輸入関税導入


No.1764 2018年7月5日号

ロシアのごみ処理・リサイクル戦略

はじめに
 取り上げるのがやや遅くなったが、ロシアでは2018年1月25日付の連邦政府指令により、「2030年までの生産・消費廃棄物処理・リサイクル・無害化産業発展戦略」が採択されたので、今回の速報ではこの戦略の中で示されている数値目標を紹介することにしたい。
 現地『エクスペルト』誌(2018年4月2-8日号、No.14)にロシアのごみ処理問題についての特集記事が掲載されているが、その中に掲げられていた図表1、2を見ると、ロシアのごみ処理の後進性が浮き彫りとなる。ロシアは諸外国と比べて、排出された廃棄物のうちリサイクルや焼却処分される比率が小さく、大部分が埋立てられていることが分かる。しかも、ロシアでは、「埋立て」と言っても、単に野ざらしのままになっているケースが少なくない。  ロシアでは、ごみ処理はきわめて差し迫った社会・政治問題になりつつあり、プーチン政権としても対応が待ったなしの状況である。現に、プーチン大統領は4期目の政策課題を列挙した5月の大統領令でも、この問題への迅速な対応を政府に指示している。
 1月に採択された「2030年までの生産・消費廃棄物処理・リサイクル・無害化産業発展戦略」では、このような現状を踏まえ、図表3に見るように、インフラ整備を通じた廃棄物処理の近代化を描いている。当然、これは日系企業を含む外国企業にとってのビジネスチャンスを意味するが、図表3に見るように、ロシアが関連設備を国産化していきたいという意向を有していることは、留意すべきだろう。むろん、廃棄物処理の近代化は、環境問題だけでなく、図表4に見るように、リサイクルを通じた産業の効率化・省資源化にも繋がると期待されている。

その他の記事
◎2018年1〜5月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2018年1〜5月の日ロ貿易
◎モンゴルで合弁リース会社向け融資保険の引受
◎ロシアのサハ共和国で協力覚書を締結
◎クレアHD、ロシアで業務提携に向け基本合意
◎温室野菜工場をモンゴルに輸出


No.1765 2018年7月15日号

2018年1〜6月のロシアの乗用車販売動向

はじめに
 『経済速報』では、欧州ビジネス協会(AEB)が毎月発表しているロシアの乗用車販売データを、抜粋のうえ「統計速報」のコーナーで定期的に紹介している。AEBは5日、2018年上半期(1〜6月期)のロシアの乗用車販売データを発表した。節目のデータなので、今回の速報ではいつもより図表を拡充して、AEB発表のロシア乗用車販売データをご紹介する。
 図表1に見るように、2018年1〜6月のロシアにおける乗用車(新車に限り、小型商用車を含む)の販売台数は84万9,221台となり、前年同期比で18.2%増加した。6月の市況回復ペースは年初の予想に比べ弱まったが、16カ月連続のプラスを記録しており、この勢いは下半期も続くと予想されている。
 2018年上半期に顕著な伸びを示したのは、大衆的な位置付けの上位4ブランド(Lada、KIA、Hyundai、Renault)である。中高価格帯を主力とする日系ブランドの販売台数は合計で14万9,257台であり、前年同期比16.3%増加した。
 図表2は、ブランド別の販売台数を、企業グループ別に整理したものである。ロシアにおける販売台数トップのブランドはAvtoVAZ(Lada)であり、2018年1〜6月の市場シェアは20.0%に上る。図表3にまとめた主要なグループ別の販売シェアに見るように、AvtoVAZ=Renault=Nissanという企業連合全体では市場シェアは34.0%に達する。
 最後に、図表4は、モデル別の販売動向である。KIAのRio、LadaのVestaおよびGranta、HyundaiのSolaris、Cretaといったモデルが、引き続き上位を占めている。

その他の記事
月例報告会「動き出したプーチン新体制―国内情勢と対外関係の行方―」
◎日立建機が中央アジアで事業拡大
◎米国の輸入制限に対しロシアが報復関税


No.1766 2018年7月25日号

第7回日本カザフスタン経済官民合同協議会

はじめに
 2018年6月27日(水)、カザフスタンのアスタナ市において、経済産業省、外務省、日本カザフスタン経済委員会、(一社)ロシアNIS貿易会、カザフスタン共和国投資・発展省、カザフスタン・日本経済委員会が主催する「日本カザフスタン経済官民合同協議会」が開催された。
 第7回目を迎える今回は、第16回日本カザフスタン経済合同会議を兼ねるものとして開催され、日本側は柳瀬・経済産業審議官、山添・日本カザフスタン経済委員会会長ほか、政府機関および商社、メーカー、銀行などから約80名、カザフスタン側からはカビケノフ・カザフスタン共和国投資・発展省次官、エシムベコフ・カザフスタン日本経済委員会会長ほか、企業関係者を合わせて約225名(カザフスタン側公表数)が参加した。以下、協議会の概要をご紹介する。

その他の記事
『ロシアNIS調査月報』2018年8月号のご紹介
◎ロスネフチがサハリン1で日本勢等を提訴
◎教育・IT分野の来日就職支援で覚書を締結
◎川崎重工がロシアでブロワの実証実験開始
◎アークレイがロシアで尿検査装置を新たに生産
◎住商がウクライナで農業資材直販事業に参入


No.1767 2018年8月5日号

2018年上半期の日ロ貿易

はじめに
 日本財務省から2018年1〜6月期の貿易統計が発表されたことを受け、当会では1〜6月の日本とロシアとの貿易に関し、輸出入商品構成をまとめたので、早速これをご紹介する。なお注意点として、本資料では財務省発表の円表示の貿易統計を独自にドル換算して示している。図表1、3が月毎の為替レートで換算した数値を積み上げたものであるのに対し、図表2、4は1〜6月の平均レートで単純に換算したものである。したがって両者は総額が微妙に異なっているので、ご注意されたい。
 2018年1〜6月の日ロ貿易は、輸出入合計で109億808万ドルとなり、前年同期比7.0%増加した。日本からの輸出を見ると、輸出総額は37億3,083万ドルで、前年同期比27.0%の増加となった。日本からの主要輸出品である乗用車の輸出額は、新車の輸出額が14億152万ドルで36.6%増加、中古車の輸出額は2億2,098万ドルに倍増した。
 ロシアから日本への輸入を見ると、輸入総額は71億7,725万ドルで、前年同期比1.1%減少した。商品別に見ると、石油ガス類(2.4%増)や石炭(1.9%増)は微増したが、原油及び粗油の輸入額が16億6,811万ドルで前年同期比22.3%減少し、輸入総額の68.7%を占める鉱物性燃料全体の輸入額は前年同期比6.6%の減少となった。

その他の記事
◎2018年1〜6月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎ロシアビジネスセミナーin旭川 ―日ロのグローカルビジネスの可能性―
◎FESCOが日本〜極東直航を定曜日化
◎武田薬品がロシアで主力抗がん剤を製造


No.1768 2018年8月25日号

2018年上半期のロシア経済と鉱工業生産

はじめに
 ロシア連邦国家統計局より2018年上半期のロシアの主要経済指標が発表されたので、本速報ではそれらを図表にまとめてお届けする。鉱工業生産については特に詳しく紹介していく。なお、2018年上半期のロシアの貿易統計に関しては、ロシア連邦関税局のデータに基づき、後日より詳しくお伝えする予定である。
 統計局発表の速報推計値によると(図表1)、2018年上半期のGDP成長率は前年同期比で1.6%増となった。第1四半期のプラス1.3%の成長に続き、第2四半期もプラス1.8%の成長を記録した。ロシア中銀によれば、6月に開幕したワールドカップが第2四半期のGDP成長率を0.1〜0.2%押し上げた。
 鉱工業部門の生産指数では(図表3)、鉱業は前年同期比で1.9%、製造業は4.0%増加し、鉱工業全体で3.0%の増加となった。品目別の内訳をみると(図表4)、天然ガスや石炭、化学分野、工作機械、乗用車などで成長がみられ、全体的に多くの製品で生産が増加した。
 2018年上半期の鉱工業生産を連邦管区別・地域別に見てみると(図表5)、地域別データではロストフ州(南連邦管区)とモスクワ市が大きな伸びを示している。  経済発展省は2018年のGDP成長率を1.9%増、ロシア中銀は1.5〜2%増と予測し、2018年は堅調な成長が期待されるが、2019年は付加価値税の税率引き上げ等の影響が懸念される。

その他の記事
◎2018年1〜7月のロシアのブランド別乗用車販売台数
◎ベラルーシで閣僚会議上層部交代
『ロシアNIS調査月報』2018年9-10月号のご紹介
東方経済フォーラム「日ロビジネスラウンドテーブル」
◎モンゴル貿易開発銀行と提携しM&A支援
◎カスピ海の領有権、沿岸5カ国が協定に署名
◎フジクラのワイヤーハーネス工場が閉鎖へ
◎シベリア鉄道貨物輸送パイロット事業が開始
◎札幌にサンクトペテルブルグ市事務所を開設


No.1769 2018年9月5日号

2018年上半期のロシアの貿易

はじめに
 ロシア連邦関税局より、2018年上半期のロシアの対外貿易高が発表されたので、本速報ではこれらデータを図表にまとめてご紹介する。なお、以下図表1〜2に用いられている2017年1〜6月の数値は前年の速報値である点にご注意いただきたい。
 関税局によれば、2018年1〜6月のロシアの貿易総額は3,286億6,360万ドルで対前年比21.6%増となった。そのうち、輸出高は2,132億7,160万ドルとなり、前年比で26.6%増加した。また輸入高は1,153億9,200万ドルで前年比13.4%の増加となった。
 輸出を見ると、全体の64.8%を占め、ロシアの主要輸出品である鉱物製品全体の輸出高が30.1%増加した。原油の輸出量は1.0%減少したが、油価の上昇を背景に輸出額は31.4%と大きく増加、天然ガスは輸出量(7.0%増)、輸出高(28.2%増)ともに増えた。ルサール社に対する米国の制裁で注目を浴びたアルミニウムも、1〜6月の輸出は減少を免れている。他方、輸入高に目を向けると、ロシアの輸入商品の最大シェアを占める機械・設備が14.1%増加、化学品は16.2%増加した。
 国別に見ると、2018年上半期のロシア貿易における最大の貿易相手国は中国であり、貿易総額は対前年比30.2%増、499億6,980万ドルで全体の15.2%を占めた。日本は対前年比20.0%増の100億5,310万ドルで第10位、全体の3.1%を占めた。2017年に日本を抜いた韓国は貿易高105億770万ドルで8位となり、2018年上半期でも日本より上位となった。

その他の記事
◎2018年1〜7月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2018年1〜7月の日ロ貿易
チェリャビンスク州投資プレゼンテーションのご案内
◎米国が新たな対ロ経済制裁を発動
◎河野外相がアルメニア、ジョージアを訪問


No.1770 2018年9月15日号

東方経済フォーラムにおける日ロ合意文書リスト

はじめに
 9月11〜13日、ロシア極東のウラジオストクにおいて、第4回東方経済フォーラムが開催された。東方経済フォーラムは、ロシア政府主催の国際経済会議で、ロシア極東の経済開発や、同地域とアジア太平洋地域との経済協力を主要テーマとして毎年ウラジオストクの極東連邦大学において開催されている。
 第4回東方経済フォーラムにおいて、2018年5月以降、9月13日までの日ロ間で結ばれた48文書のリストが明らかにされたので、今号では同リストを紹介する。トピックスのコーナーで関連するプレスリリース等を掲載しているのでそちらもご参照いただきたい。
 なお、第4回東方経済フォーラムに関しては、『ロシアNIS調査月報』2018年11月号(10月20日発行)で詳細を報告する予定である。

その他の記事
◎2018年1〜8月のロシアのブランド別乗用車販売台数
◎ロシア経済情勢・投資環境セミナーのご案内
◎ウラジオストクで22回目の日ロ首脳会談
◎金属リサイクル大手の三衆物産がロシアに進出
◎東方経済フォーラム関連のプレスリリース


No.1771 2018年9月25日号

大荒れの2018年ロシア統一地方選挙

ロシアNIS経済研究所
研究員 中馬 瑞貴

はじめに
 2018年9月9日、ロシアでは80の連邦構成主体で統一地方選挙が行われた。22構成主体で首長直接選挙、3連邦構成主体で首長間接選挙、16構成主体で議会選挙、12構成主体の行政都市で市議会選もしくは市長選挙が行われ、さらに約5,000もの地方自治体で市長・行政長官の選挙や議会選挙が行われた。2018年3月に行われた大統領選挙後初の選挙について、事前の報道では多くの構成主体で目立った競争が見られず、候補者数の最低記録を樹立する地域も見られること等が伝えられていた。しかし、ふたを開けてみると、2012年に首長公選制が復活して以来、初めて、4構成主体で候補者の1人も過半数の得票を得ることができず決選投票が行われ、さらにその決選投票で結果が無効となったり、結局現職が敗れる結果となった。また、3構成主体の議会選挙の比例代表では統一ロシアが第1位となれず、大荒れの結果となった。
 そこで本稿では、2018年の統一地方選挙の結果について、決選投票の結果を踏まえて紹介するとともに、それに対するロシアの政治家、政治評論家らの評価をお伝えする。

その他の記事
◎ロシアとIoT分野の協力に関する覚書締結
◎丸紅とイースト・マイニング社が協力覚書
◎東京製綱が極東と新工場設立で合意
◎みずほ銀行が日系企業の極東進出で協力覚書
◎極東と新型風力発電機製造の合弁事業で合意
◎沿海地方の風力発電設備建設にかかる覚書
◎シャープがモンゴルに太陽光発電所を建設
◎ウラル航空が新千歳〜ウラジオ線定期便を開設
◎川重がロシアに日本ロボットセンター開設
◎訃報


No.1772 2018年10月5日号

チェリャビンスク州投資プレゼンテーション

はじめに
 9月25日(火)、ロシアNIS貿易会(以下、ROTOBO)は、ロシアのウラル地方よりB.A.ドゥブロフスキー・チェリャビンスク州知事を団長とする代表団が訪日した機会をとらえ、投資プレゼンテーションを東京で開催した。チェリャビンスク州側からはドゥブロフスキー州知事のほか、同州副知事や経済発展大臣、企業代表者等約30名、日本側からは約60名の参加があった。プレゼンテーションでは同州の投資プロジェクトや企業活動、同州における日本企業の活動事例等が紹介されたほか、チェリャビンスク州企業(1社)と日本企業(2社)間の協力文書署名式および同州企業と日本企業とのビジネスマッチング(20件)が行われた。
 以下ではプレゼンテーションの概要をご紹介することとしたい。

その他の記事
◎2018年1〜8月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2018年1〜8月の日ロ貿易
◎サハリン州知事、沿海地方知事代行に就任
◎ウラジオストク市長辞任
◎サンクトペテルブルグ知事辞任
第14回日本ウズベキスタン経済合同会議のご案内
日本‐ロシアパネルセッション@CEATECのご案内
◎サハリン開発をめぐる訴訟で和解
◎日ロ共同経済活動で根室にウニ増養殖施設
◎ロシアで年金改革法案が成立


No.1773 2018年10月15日号

第4回東方経済フォーラム全体会合
―ロシア極東:可能性の裾野の拡大―

はじめに
 9月11〜13日、ロシア極東のウラジオストクにおいて、第4回東方経済フォーラムが開催された。2018年5月以降、9月13日までに日ロ間で結ばれた48文書のリストを『ロシアNIS経済速報』2018年9月15日号で紹介したが、それに続いて、特に重要性が高い全体会合部分を本速報にいち早く掲載することにした。フォーラムについての総論及び日ロラウンドテーブルについては、『ロシアNIS調査月報』2018年11月号(10月20日発行)の特集号を参照されたい。
 第4回東方経済フォーラム2日目である9月12日15時頃(14:00開始予定であったが例年通り繰り下がり)、全体会合の幕があがった。会場は昨年と同様、厳重に警備されたS棟であったが、習近平・中国国家主席が出席することから、開始予定時間から2時間ほど前の12時過ぎにはもう、中国代表団が長蛇の列を作っていたことが例年との違いだろうか。
 今回は、ロシア国営放送「ロシア1」アナウンサーのブリリョフ氏が司会、安倍総理、プーチン大統領に加え、初参加の習近平・中国国家主席、また、バトトルガ・モンゴル大統領及び李洛淵(イ・ナギョン)韓国国務総理が登壇した。外交儀礼に則り、プーチン大統領、習近平主席、バトトルガ大統領、安倍総理、李国務総理の順で演説が行われた(本稿における演説本文・抜粋及び質疑応答の掲載順は必ずしも実際の進行順ではないことに留意されたい)。
 以下では、まず今回全体会合での登壇者全員の演説を掲載、その上で、多岐にわたる分野で交わされた質疑応答を抜粋し紹介する。

その他の記事
◎2018年1〜9月のロシアのブランド別乗用車販売台数
◎バシコルトスタン共和国首長が辞任
月例報告会「ウクライナとジョージアの最新情勢」
◎安倍首相がオレシキン経済発展大臣と会談


No.1774 2018年10月25日号

2018年初秋のモスクワ訪問記

ロシアNIS経済研究所
嘱託研究員 坂口 泉

はじめに
 2018年9月23〜29日まで筆者は2年ぶりにモスクワを訪れた。完全なプライベート旅行で、モスクワをあてもなくぶらぶらするつもりだった。カローメンスカヤの蜂蜜市や、見本市事業に携わっていた頃によく訪れていたヴェルニサージュ市場に行こうと思っていた。また、ゴーリキーパークを散策したいとも思っていた。ところが、日頃の行いが悪いせいか生憎の雨続きで、それらの希望はすべてかなわなかった。しかし、そのかわりに、障害者雇用企業「エレクトロ」を訪問するという予期せぬ幸運に恵まれたほか、日本では滅多に見かけることのない韓国メーカーの車を心ゆくまで観察することもできた。また、見本市事業を担当していた時の仲間と旧交を温めることもできた。結果的には、英気を養うに十分な充実した旅となった。本稿では、今回の旅で特に印象に残った出会いや、何気ない風景の中で感じたことなどを、筆のおもむくままに記してみた。

 その他の記事
『ロシアNIS調査月報』2018年11月号のご紹介
◎パナソニックが植物工場研究でロシアと協力
◎ガスプロムネフチ、国内の産油制限せず


No.1775 2018年11月5日号

ロシア・NIS諸国のビジネス環境比較
―Doing Business 2019より―

はじめに
  2018年10月31日、世銀グループより『Doing Business 2019』が発表された。今回は同報告書から、当会の事業対象国であるロシア・NIS諸国のデータを抜粋し、各国の最近のビジネス環境やその推移についてお伝えする。
 報告書『Doing Business』は世銀グループより毎年この時期に発表されており、今回で16回目の発行となる。同報告書では世界各国政府の活動に対する規制、つまりビジネスのやりやすさを10項目で評価し、ランキングとして発表している。ランキングで上位にある国ほど、政府からの企業活動への規制が少ない、ビジネスをしやすい国であるといえる。190カ国の調査対象国に当会の事業対象国であるトルクメニスタンは含まれていない。
 なお、報告書『Doing Business』では、2018年6月までの各国のビジネス環境を比較したものを『Doing Business 2019』として発表している。そのため本速報でも2018年に発表されたものを「2019」、2017年に発表されたものを「2018」と表記している。

その他の記事
◎2018年1〜9月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
ロシアNIS貿易会モスクワ事務所移転のお知らせ
◎秋田にロシアコンテナ船が臨時寄港
◎成田〜ユジノサハリンスク線が運航停止
◎ザバイカル地方とブリヤート共和国が移管


No.1776 2018年11月15日号

2018年1〜9月の日ロ貿易

はじめに
 日本財務省から2018年1〜9月期の貿易統計が発表されたことを受け、当会では1〜9月の日本とロシアとの貿易に関し、輸出入商品構成をまとめたので、早速これをご紹介する。なお注意点として、本資料では財務省発表の円表示の貿易統計を独自にドル換算して示している。図表1、3が月毎の為替レートで換算した数値を積み上げたものであるのに対し、図表2、4は1〜9月の平均レートで単純に換算したものである。したがって両者は総額が微妙に異なっているので、ご注意されたい。
 2018年1〜9月の日ロ貿易は、輸出入合計で167億9,389万ドルとなり、前年同期比12.2%増加した。日本からの輸出を見ると、輸出総額は55億192万ドルで、前年同期比22.4%の増加となった。日本からの主要輸出品である乗用車の輸出額は、新車の輸出額が19億8,300万ドルで23.0%増加、中古車の輸出額は3億2,216万ドルで72.7%と大きく増加した。
 ロシアから日本への輸入を見ると、輸入総額は112億9,197万ドルで、前年同期比7.8%増加した。商品別に見ると、原油及び粗油の輸入額が28億7,734万ドルで前年同期比4.4%減少したが、石油ガス類(10.4%増)や石炭(13.4%増)は増加し、輸入総額の70.2%を占める鉱物性燃料全体の輸入額は前年同期比6.9%の増加となった 。

その他の記事
◎2018年1〜10月のロシアのブランド別乗用車販売台数
月例報告会「ロシア地域の最新情勢」
セミナー「カザフスタンの石油・ガス産業と環境法制の現状」のご案内
「日・サハ2020年へ向けての経済協力発展プログラム」セミナーのご案内
◎植物工場のMIRAIがロシアで大型契約
◎MHPSがウズベクエネルゴと協業
◎NEDOが極東で風力発電の実証実験を開始


No.1777 2018年11月25日号

2018年1〜9月のロシア経済と鉱工業生産

はじめに
 ロシア連邦国家統計局より2018年1〜9月のロシアの主要経済指標が発表されたので、本速報ではそれらを図表にまとめてお届けする。鉱工業生産については特に詳しく紹介していく。なお、2018年1〜9月のロシアの貿易統計に関しては、ロシア連邦関税局のデータに基づき、後日より詳しくお伝えする予定である。
 統計局発表の速報推計値によると(図表1)、2018年1〜9月のGDP成長率は前年同期比で1.5%増となった。第1四半期プラス1.3%、第2四半期プラス1.9%と上半期は順調な成長が続いたが、第3四半期はプラス1.3%でやや鈍い成長となった。要因としては不作の影響が挙げられ、オレシキン経済発展大臣の発言によると、農業が0.5%、第3四半期のGDP成長率を引き下げている。
 鉱工業部門の生産指数では(図表3)、鉱業は前年同期比で2.9%、製造業は3.3%増加し、鉱工業全体で3.0%の増加となった。品目別の内訳をみると(図表4)、天然ガスや石炭、化学分野、工作機械、乗用車、鉄道貨車などで成長がみられ、全体的に多くの品目で生産が増加した。
 2018年1〜9月の鉱工業生産を連邦管区別・地域別に見てみると(図表5)、地域別データではヤマロ・ネネツ自治管区が大きな伸びを示した。なお、ブリヤート共和国とザバイカル地方は11月よりシベリア連邦管区から極東連邦管区に転籍したが、1〜9月の指標である本結果ではシベリア連邦管区としてカウントされている。  経済発展省は2018年のGDP成長率を前年比1.8%増と予測している。2019年については、付加価値税の税率引き上げ決定を受け、予測を0.1%引き下げて前年比1.3%増に修正した。ロシア中央銀行は2018年が前年比1.5〜2%増、2019年は1.2〜1.7%増と予測している。

その他の記事
『ロシアNIS調査月報』2018年12月号のご紹介
◎三菱重工と双日がロシア物流ターミナル近代化
◎第15回日本ロシア経済合同会議が開催
◎タジキスタンでログンダムが稼働


No.1778 2018年12月5日号

2018年1〜9月のロシアの貿易

はじめに
 ロシア連邦関税局より、2018年1〜9月のロシアの対外貿易高が発表されたので、本速報ではこれらデータを図表にまとめてご紹介する。
 関税局によれば、2018年1〜9月のロシアの貿易総額は5,008億9,510万ドルで対前年比20.1%増となった。そのうち、輸出高は3,253億9,220万ドルとなり、前年同期比で27.9%増加した。また、輸入高は1,755億290万ドルで前年同期比7.8%の増加となった。なお、図表1〜2に用いられている2017年1〜9月の数値は前年の速報値であり、したがって前年同期比の伸び率に若干の齟齬がある。
 輸出を見ると、全体の65.6%を占め、ロシアの主要輸出品である鉱物製品全体の輸出高が35.7%増加した。原油の輸出量は0.1%微減し、油価の上昇を背景に輸出額は37.7%と大きく増加、天然ガスは輸出量(8.4%増)、輸出高(31.3%増)ともに増えた。ルサール社に対する米国の制裁で注目を浴びたアルミニウムは、本格的な制裁実施が当初予定していた2018年6月5日から2019年1月7日に先送りされ、1〜9月の輸出は減少を免れている。他方、輸入高に目を向けると、ロシアの輸入商品の最大シェアを占める機械・設備が6.5%増加、化学品は10.8%増加した。
 国別に見ると、2018年1〜9月のロシア貿易における最大の貿易相手国は中国であり、貿易総額は対前年比27.8%増、786億7,780万ドルで全体の15.7%を占めた。日本は対前年比19.3%増の159億3,560万ドルで第9位となり、全体の3.2%を占めた。2017年に日本を抜いた韓国は貿易高175億8,950万ドルで第8位、2018年1〜9月においても日本より上位となった。

その他の記事
◎2018年1〜10月の日本の対ロシア・NIS諸国輸出入通関実績
◎2018年1〜10月の日ロ貿易
カザフスタン投資プレゼンテーションのご案内
◎ロスアトムが東京にオフィス開設
◎中古日本車輸入でロシアが規制緩和策
◎ヤマルLNG、第3液化トレインが生産開始
◎2019年も北方四島の漁獲量据え置きで合意
◎商船三井、砕氷LNG船がノルウェー初荷役
◎ウラジオ国際空港と南紀白浜エアポートが協力
◎辰巳屋興業がロシアに車部品販社を設立
◎ヤーマンがロシアで美容機器の販売開始へ


No.1779 2018年12月15日号

ロシア50大外資系企業ランキング

はじめに
 2018年11月28日、ロシア版『フォーブス』がロシアの50大外資系企業ランキングを発表した。ランキングにノミネートされているのは50%以上を外国企業が所有している企業であり、2017年の売上高でランク付けされている。ただし外資系であっても、銀行、保険会社、投資会社といった金融機関は除外されている。
 以下、簡単な解説とランキングの一覧を紹介する。なお、同ランキングはフォーブスのwebサイトを通じて誰でも閲覧することができるので、ご関心の向きは下記URLをご利用いただきたい。

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